iPhone7 発表に見えるアップルの斜陽化

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世界的に見ると日本国内におけるiPhoneのシェアは高い

 

市場調査会社のカンター・ジャパンの調査によると、
2015年8月から10月にかけての日本国内におけるスマートフォンの販売台数のシェアは
iOS端末が50%、アンドロイド端末が48%となっています。

 

残りの2%はWindows端末やブラックベリー端末でしょう。

 

 

iOS端末を採用しているスマートフォンはiPhoneしか存在しないので、
国内では2人に一人がiPhoneを使用しているということになります。

 

街中でもiPhoneを使用している人をよくみかけるので
このパーセンテージには納得できますね。

 

 

一方、海外に目を向けるとイギリス40%、オーストラリア38%、アメリカ34%
英語圏の国が上位を占めています。こ

 

れらの国のパーセンテージは30~40%、日本の50%という数字には遠く及びません。

 

 

なぜ日本にはiPhoneユーザーが多いのでしょうか。

 

様々な理由が考えられるのですが、まず思いつくのが携帯キャリアの手厚い補助により、
有利な価格で購入できる販売方法がとられていたということです。

 

分割払い、購入サポートなどにより実質0円でiPhoneを入手することが出来ました。

 

その代わりに携帯キャリアとの2年契約(2年縛り)
SIMロックなどの制限を受け入れる必要がありました。

 

そして途中解約をすると
高額な違約金が発生するという仕組みが長い間続いてきたのです。

 

 

海外にはこのように極端な優遇制度はないので、発展途上国などではiPhoneは高嶺の花、
先進国でもハイエンドモデル扱いされています。

 

海外でアンドロイド端末のシェアが高いのは大いに頷くことが出来るのです。

 

 

携帯キャリアにはiPhoneを取り扱う条件として
アップルから厳しい販売ノルマを課せられています。

 

高額な違約金の支払いを回避するために、
なんとしてでもノルマを達成しなくてはなりません。

 

そのため販売店に多額の販売奨励金を用意して
iPhoneの販売増のサポートをしているのです。

 

 

ショップ側としても多額の販売奨励金を積まれているので、
iPhoneの販売にを入れるようになります。

 

一括0円(端末代金無料)で契約してもショップには利益が残るので、
無茶苦茶な販売方法が横行してしまうようになったのです。

 

 

ドコモ、au、ソフトバンクの3社がパイを奪い合う形になるので、
決算月やモデル末期になると投げ売り状態になります。

 

機能面ではハイエンド端末なのですが、価格面ではローエンド端末並み、
iPhoneが国内で飛ぶように売れていったのも納得できますね。

 

 

もちろん使いやすさ、頻繁なアップデートなどによるユーザーの満足度の高さも
リピート購入につながっています。

 

キャリアの2年縛りから解放され、次のスマートフォンを内にしようかとなった時に、
高い満足度によるリピート率の高さがシェア維持に大きく貢献しているのです。

 

 

 

FeliCa採用はiPhone7の目玉

 

iPhoneは約1年ごとにモデルチェンジするのが通例です。

 

今回のiPhone7シリーズは前モデルである
iPhone6sシリーズとの変更点が少ないと予想されていたため、
市場の期待度はけして高いものではありませんでした。

 

 

iPhone4以降のモデル名の変遷は以下の通りになっています。

 

iPhone 4→iPhone 4S

 

iPhone 5→iPhone 5s/5c

 

iPhone 6/6 Plus→iPhone 6s/6s Plus

(iPhoneSE)

 

iPhone 7/7 Plus

 

 

iPhoneはフルモデルチェンジを行った後に
マイナーチェンジモデルを出すという戦略を繰り返してきています。

 

今回は数字が6から7へと一つ上がるのでフルモデルチェンジ扱いのはずですが、
そのわりに変更点が少ないという予想だったので期待度が低かったのです。

 

 

そんな中、9月7日(日本時間9月8日午前2時)
アップルの新製品発表会がサンフランシスコの
ビル・グラハム シビックオーディトリウムで開催されました。

 

期待されていた新MacBook Proの発表こそありませんでした。

 

 

しかし、iPhone7とApple Watch Series 2の2製品については
順当に発表されています。

 

事前の予想通りにデザイン面で大きな変更は見られず、
カラーバリエーションとして「ピアノブラック」と「ダークブラック」の2色が追加され、
「スペースグレイ」が廃止されました。

 

 

またイヤホンジャックの廃止、耐水性能、ホームボタンの廃止など
ほぼ事前の予想通りの発表となりました。

 

しかし、日本向けモデルにはちょっとしたサプライズがありました。

 

FeliCa(NFC typeF)の採用が発表されたのです。

 

事前の予想でもiPhone7、あるいは来年発売の
iPhone8で採用されるとは言われていたのですが、
今回のモデルに採用されたということは非常に大きな意味を持ちます。

 

 

FeliCaの採用によりiPhone7に待望の
「おサイフケータイ」の機能がついたことになります。

 

FeliCaの技術は主に日本やアジアの一部の地域で使用されている
ガラパゴス要素の強い規格です。

 

 

今までのアップルだとこうした
日本特有のガラパゴス機能(おサイフケータイ、ワンセグなど)には
目も向けなかったのですが、iPhone7ではかなり
日本人を意識したバージョンを用意してくれたのです。

 

前述したように世界におけるiPhoneのシェア
どんどんアンドロイド端末に奪われつつあります。

 

アップルにとって日本は上得意様であり、無視できない市場になっているのです。

 

iPhone7の発表会後のアップルの株価の下落を見るとそのことがよくわかります。

 

 

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世界的に見ると今回のiPhone7の変更内容は
まったく期待はずれなものだったことがよくわかります。

 

おそらくiPhone7への買い替えはスキップして、
次期モデルであるiPhone8まで待つという人も多いのではないでしょうか。

 

 

アップルも当然この結果を予測していたことと思われます。

 

そのためにわざわざ上得意様である日本仕様のモデルを用意し、
シェアの減少を少しでも喰い止めようとしたのでしょう。

 

スティーブ・ジョブズ氏がこの世を去ってから、
数年が経ちましたがアップルはこれからどんどん変わっていくはずです。

 

 

最近のアップルは、アップル製品の魅力をあらわす
「革新的」というワードがまったく似合わないメーカーに成り下がっています。

 

新製品が発表されても少しもワクワクしないアップルになんて
存在価値はないのではないかと考えている方も少なくないでしょう。

 

今後の10年、20年を考えると今変わらないと
生き残ることすら難しいように思ってしまうのは私だけではないと思います。

 

 

 

Apple Payで国内シェアナンバーワンを守り切れるのか

 

iPhoneを使いたいけどおサイフケータイ機能がないため
仕方なくアンドロイドを使用していた人にとっては、
今回のFeliCa採用は朗報となったことでしょう。

 

 

また、iPhoneユーザーにとっても
余計なカードを持ち歩かなくても済むようになるので、
FeliCa対応はメリット大です。

 

この機能をアップルではApple Payと呼んでいます。

 

 

海外ではiPhone6から使われているサービスなので
ご存知の方も多いのではないでしょうか。

 

日本国内ではSuica、QUICPay、iDに対応していますが、
今後さらに使用できるサービスが増えていくことが期待できます。

 

 

気になるセキュリティですが、嬉しいことに指紋認証と連動しているので
落とした時に悪用される心配がありません。

 

 

プリペイドカードも使用できるので
クレジットカードの登録に不安を感じている人にも安心です。

 

もちろんクレジットカードのポイントセキュリティに関しては
カード会社と連携しているため今までと同様の扱いを受けることが出来ます。

 

 

Apple Payは交通機関をはじめ実店舗、ネットショップなどで利用することが出来ます。

 

以下のマークがついていれば利用可能なので、事前に確認しておくと便利です。

 

 

身近なところでは、セブンイレブン、ファミリーマート、ローソンなどの
コンビニエンスストアで利用可能ですし、
イオンやアピタなどのショッピングセンターでも利用可能です。

 

 

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Apple Payが普及するかは、
使用できるサービスや店舗がどこまで増えていくかにかかっています。

 

PayPalが日本に上陸した時は
利用できる店舗数が少なすぎてお話にならなかったのですが、
端末とサービスが一体化されているApple Payの場合はかなりの利用者が見込めるはずです。

 

 

Apple Pay対応の店舗の増加

Apple Pay利用者の増加

Apple Pay対応の店舗がさらに増加

 

 

こうした好循環になればApple Payの普及は一気に進むと思われます。

 

Apple Payの普及はiPhone7の売り上げにも貢献することは間違いありません。

 

 

iPhone7はiPhone6Sシリーズから革新的な変化を遂げたわけではありません。

 

日本でのiPhone7の売れ行きの大きなカギを握っているのは、
Apple Payがどう評価されるかにかかっているのです。

 

 

シェア50%をキープ出来るかは今後のiPhone人気を占う上でも
重要なラインと言ってもいいでしょう。

 

iPhone7に売れてもらわなければ困るのは携帯キャリアも同じです。

 

そのためかなり大胆な料金プランを発表しています。

 

 

大容量データ定額サービスをスタートさせ、
20GBを6,000円で利用できるプランを打ち出してきたのには驚かされました。

 

また端末サポートにより、iPhone7 16GBモデル
実質負担額10,800円(au、ソフトバンク)で購入可能になっているのは
買い替えを考えている人にとっては魅力的に映ることでしょう。

 

こうした各キャリアの販売戦略が国内のシェアキープのための
追い風になることは間違いありません。

 

 

 

iPhone8に期待

 

現在のiPhoneを取り巻く環境を考えると日本は特殊なエリアだといえます。

 

中国企業の台頭により、
高性能なアンドロイド端末が安い価格で入手できるようになっており、
国際的にみるとあえてiPhoneを選択肢に入れる人は減少しています。

 

 

2007年6月に初代iPhoneが発売されたので、
来年は10周年を迎えるメモリアルイヤーになります。

 

メモリアルモデルにふさわしい機種が用意されるのは想像に難くありません。

 

噂ではiPhone8という名称になりそうですが、
機能やデザインに大幅な変更が加えられるようです。

 

 

今回のiPhone7は来年までの繋ぎという位置づけのモデル
というわけではないのでしょうが、結果的には来年まで
iPhone7でなんとか戦わざるを得ないのが今のアップルのつらいところなのでしょう。

 

日本製の部品を多用しているiPhoneの売れ行きは、
部品メーカーの経営にも大きな影響を与えます。

 

 

国内の製造業の活性化のためにも、
次期モデルには大きな期待を抱いています。

 

世界的な大ヒットとなれば日本経済に与える影響も少なくはないでしょう。

 

 

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