マルチタイムフレームの活用でトレンドに逆らわないトレードを

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木を見て森を見ず

 

トレードをしている時にはチャートソフトを開いていると思いますが、
あなたが常に見ているチャートは何分足ですか?

 

私はデイトレードをしている時は15分足のチャートをメインで見ています。

 

5分足だと露幅が小さいし、30分足だと反応が遅すぎると感じているからなのですが、
どの時間足のチャートを開くのかは人それぞれだと思います。

 

使用しているテクニカル分析も違うし、狙う値幅も違うので当然といえば当然ですね。

 

 

フランスの有名なことわざに
「木はしばしば森を隠す(L’arbre cache souvent la forêt.)」
というものがあります。

 

日本では「木を見て森を見ず」などと言われています。

 

このことわざは近くの物ばかりに気を取られていると
全体の様子を把握するのが出来ないという意味で使われているのですが、
チャートの時間足にも同様のことがいえるのではないかと思います。

 

 

ベテランのトレーダーの場合、
メインとしているチャートの他に
複数の時間枠のチャートを確認している人がほとんどだと思います。

 

しかし、トレードを始めたばかりのころは
チャートを複数枚見る余裕がないので注意が必要かもしれません。

 

 

MT4で表示出来るチャートの時間枠は、
1分足、5分足、15分足、30分足、1時間足、4時間足、日足、週足、月足の9種類です。

 

この9種類の時間枠はツールバーのボタンによって簡単に切り替えられますし、
大きなディスプレイを使っていれば
同時に複数の時間枠のチャートを表示することも出来ます。

 

こうした使い勝手の良さはMT4の得意分野でもあるので
どんどん積極的に使っていきましょう。

 

 

 

マルチタイムフレームって何?

 

MT4でカスタムインディケーターを使っている人なら、
マルチタイムフレームという言葉を聞いたことのない人は
おそらく少ないのではないかと思います。

 

かの有名な海外フォーラムであるForexTSDでは10年近く前から配布されていましたし、
インディケーターの販売サイトなどでも売られたりしているので
使っている人も多いことでしょう。

 

 

チャート分析におけるマルチタイムフレームという言葉は
複数の時間枠を意味しています。

 

マルチタイムフレーム対応のインディケーターとは
複数の時間枠に対応したインディケーターという意味になるわけですね。

 

インディケーターのファイル名の先頭にMTFという文字があった場合、
たいていはマルチタイムフレームのインディケーターを意味している
と思って間違いないでしょう。

 

 

マルチタイムフレーム対応のインディケーターでは、
一つのチャート上に様々な時間足のインディケーターを表示することが出来ます。

 

例えばあなたが5分足のチャートを開いていたとしましょう。

 

そこに移動平均線のインディケーターを表示した場合、
インディケーターは5分足チャートの価格データを使用して移動平均線を描画します。

 

しかし、マルチタイムフレーム対応のインディケーターを使用した場合、
計算に用いられる価格データ任意の時間足のものになります。

 

このおかげで一つのチャート上に
複数の時間足のテクニカル分析を表示できることが出来るわけですね。

 

 

 

どの時間枠を使用するか

 

トレードをするうえで悩ましいことの一つにチャートの時間枠の選択があります。

 

どの時間枠で取引すればいいのかはトレード戦略によっても変わってくるし、
好みもあるので一概にいう事は難しいと思います。

 

長いスパンでの結果を求める人もいるし、
その日のうちにトレードを完結したい人もいることでしょう。

 

ここではトレードスパンにより、長期トレーダー、
スイングトレーダー、デイトレーダー
の3つに分けてみることにしましょう

 

 

・長期トレーダー

 

長期トレーダーは、通常日足と週足のチャートを使用しています。
週足チャート、月足チャートにより長い期間でのトレンドの状況を把握し、
日足チャートでエントリーのタイミングを計っています。

 

週足、日足チャートを中心にチェックしているので、
トレードする時間が取れない人に向いています。
狙う利幅に対してスプレッドのパーセンテージが小さいため
使用するブローカー選びに苦労することはないでしょう。

 

勝ちトレードで得られる利益は大きいのですが、
負けトレードで失う利益も大きくなります。
トレードチャンスも少ないので、忍耐力のない人には向いていません。

 

このサイト見ている人の中に長期トレードをする人はおそらく少ないと思いますが、
トレンドの発生しやすい通貨でトレードしている人の中には
かなり稼いでいる人もいるのではないでしょうか。

 

長期トレードでは
いかにトレンドが発生していない時の損失を抑えるかが勝負になるので、
ブレイクイーブンやトレイリングストップなどを併用していく必要があるでしょう。

 

 

・スイングトレーダー

 

スイングトレーダーは数時間から数週間程度ポジションを持ち続けます。
使用するのは1時間足のチャートが中心になります。

 

日足などで大きなトレンドを確認し、
1時間足でエントリーのタイミングを計ることが多いので、
頻繁に値動きをチェックする必要もなく
パソコンに張り付けない人でもトレードが可能です。

 

しかし、ポジションを持ち越すことも多いので
夜間の指標発表時にサプライズがあると巻き込まれる危険性が高くなります。

 

トレンド系のEAで一番好成績を上げやすいのがこのスパンでのトレードになります。
トレンド系EAを開発しようとしている人は
まずスイングトレード系のEAから始めてみるといいかもしれません。

 

 

・デイトレーダー

 

1時間足で大まかなトレンドを確認し、1分足、5分足、15分足などの短い時間足で
エントリーのタイミングを計るのがデイトレードです。

 

トレードチャンスも多く、一日に何回もトレードすることが出来ます。
数分から数時間でトレードが完結するので、
ポジションがリスクにさらされる時間が短いのも利点です。

 

指標発表時などの動きの大きい時間帯だけを狙っていけば、
日中仕事をしている人でもトレードチャンスに困ることはないでしょう。

 

ただし、狙う利幅が小さいのでスプレッドが経費として重くのしかかってきます。
スプレッドの狭さと約定能力の高さに優れたブローカー選びすることが重要になります。

 

 

さあ、上で説明した3種類のトレードスパン共通していることは何でしょうか?

 

「今さら何だよ」という話なのですが、
どのスパンでも複数のチャートを確認しながら
トレードしていることに気が付くと思います。

 

 

トレードに熱中しているとつい一枚のチャートに集中してしまいがちなので、
常にマルチタイムフレームを意識してトレードしていきましょう。

 

「木を見て森を見ず」の状態に陥らないように注意したいですね。

 

 

 

なぜ複数のチャートを確認する必要があるのか

 

スイングトレードをしていたある日のことです。

 

私はいつものようにポンド円の1時間足をチェックし、
完璧と思えるタイミングでロングエントリーをしました。

 

どこで利益確定しようか笑顔で考えているのも束の間、
その後ポンド円はみるみる下がっていきました。

 

 

笑顔は消え、顔から血の気が引いていくのを感じながら日足チャートを開くと、
ポンド円は下降トレンドの真最中でした。

 

初心者の時にこんな経験をしたことのある人は多いのではないでしょうか。

 

私もFXを始めた当初は早くポジションを持ちたいあまりに
こうした失敗を数多くしていました。

 

 

スイングトレードの場合は時間的に余裕があるので、
焦る必要などまったくないのですが
目の前にトレードチャンスを見つけてしまうとつい焦ってしまうのでしょう。

 

こうしたことを防ぐためには、
大きい時間足のチャートから見ていくことが非常に重要です。

 

 

ノートパソコンなど小さいディスプレイでトレードしている人にとっては
面倒くさいのでしょうが、
その都度チャートを切り替える癖をつけておきましょう。

 

大画面のディスプレイの場合は、
通貨ごとに数種類のタイムフレームを表示しておけば安心ですね。

 

最近はウルトラワイドディスプレイという
極端に横幅の広いディスプレイも手に入れることが出来ます。

 

負けた時の損失を考えるとトレード環境はきちんと整えておきたいものですね。

 

 

 

疑似的なマルチタイムインディケーター

 

先ほどマルチタイムフレーム対応のインディケーターの話をしましたが、
MT4標準のインディケーターでも疑似的に表示することが出来ます。

 

インディケーターのパラメーターで数値を変更する必要がありますが、
簡単なので試してみる価値はあります。

 

 

移動平均線を例に説明してみます。

 

私は移動平均線では64日線が好きなので日足チャートで64日線を表示してみましょう。

 

 

20150918a

 

 

この64日線を疑似的に1時間足チャートに表示するためには、
プロパティに64日を24倍した1536という数値を入力します。

 

 

日足チャートを24時間足チャートと考えてみると
なぜ24倍なのかがわかりやすいかもしれないですね。

 

表示される移動平均線は以下のようになります。

 

 

20150918b

 

 

日足と完全に一致していないかもしれませんが、
ほぼ近いラインが描けているのでトレンドを把握するのには十分だと思います。

 

このチャートを見るとロングよりはショートで勝負したくなるでしょう。

 

 

疑似マルチタイムフレームは移動平均線以外にも使えます。

 

一目均衡表などを表示させても有効なので
マルチタイムフレーム対応のインディケーターが
手に入らなかったときはぜひ試してみてください。

 

 

20150918c

 

 

このチャートを見ると日足の雲が抵抗帯として有効なのがよくわかると思います。

 

このチャートを見るとロングポジションを取るのはためらってしまいますよね。

 

 

確かに複数の時間足のチャートを確認するのは面倒くさいことです。

 

ましてや複数通貨ペアをトレード対象にしている人は
なおさらそう感じるかもしれません。

 

 

しかし、トレンドに逆らって痛い目を見ないためにも
この手間を惜しまないで欲しいのです。

 

ちょっとした手間で安全なトレードができるわけですからね。

 

複数チャートを同時に見られるようなトレード環境の整備
マルチタイムインディケーターの活用などで
常に大きな流れを把握してトレードに臨みたいですね。

 

 

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