black(GBPJPY)というEAは買いなのか検証してみた

 

情報商材業者の実績公開方法を信じていいの?

 

チャートとにらめっこしてトレードするのは最初のうちは楽しいのですが、
毎日やっていると目は疲れるし、
肩は凝ってくるし次第に苦行へと変化していくものです。

 

もちろん勝ってさえいれば体の負担などは
精神力で克服することも出来るわけなのですが、
勝てなくなってくるとネガティブな思考に支配されはじめ
冷静な判断を欠くことにもつながるので非常に危険です。

 

 

普通の人がFXに興味を持っていきなりトレードを始めた場合、
最初のうちはビギナーズラックでご祝儀をもらえることはあっても
勝ち続けることは至難の業でしょう。

 

最初に開設した口座の残高が無くなった頃になってようやく
「私はトレードに向いていないのではないだろうか」
と気付くなんて話はゴロゴロと転がっています。

 

 

それでもこの時点で気付く人はまだマシなのです。

 

このような負け組トレーダーを虎視眈々と狙っているのは
FXの情報商材屋さんです。

 

彼らは甘い汁をエサにして
巧みに負け組トレーダーたちをおびき寄せていきます。

 

失った資産を取り戻そうと
目をギラギラさせている負け組トレーダーたちは
簡単にこのエサに喰いついてしまうのです。

 

 

もちろん情報商材の中には良心的なものもあるので
すべてを否定するわけではありませんが、
短期間で1億円儲かるといった謳い文句で
誘い込んでいる業者の情報商材に手を出そうものなら大変です。

 

かなりリスクを取った資金管理でトレードしない限り
短期間で億などという言葉は出てこないはずなので、
FX初心者が手にする情報商材としては非常に危険な代物なのです。

 

そもそも紹介されているトレード手法に
優位性があるのかどうかさえ満足のいく説明がされていませんからね。

 

 

販売サイトで紹介されている実績も
口座状況の画像が添付されているのならまだましな方で、
ひどい所だと実績を集計したグラフのみを掲載している物さえあります。

 

いくらでも偽造できてしまうわけですね。

 

 

一昔前ならMT4の閲覧専用のパスワードを公開し、
リアルタイムでトレード状況を公開するという方法もありました。

 

しかし、最近ではコピートレードツールが出回っているので
こうした公開方法は難しいのかもしれないですね。

 

ユーザーにだけパスワードを公開したり、
パスワードを頻繁に変更するなどしてなんとか対応して欲しいものです。

 

 

最低でも、ブログなどで日々の実績を解説付きで公開している販売者を選ぶなど、
購入者側で基準を決めて対策する必要がありそうですね。

 

 

 

EAの実績公開は期間が重要

 

情報商材の過去の実績はいくらでもごまかすことが出来てしまうのですが、
EA(MT4自動売買プログラム)の場合はそう簡単にはいきません。

 

EAの購入者なら誰でもバックテスト出来るわけなので
ごまかしようがないのです。

 

EAの中には「IsTesting()」という関数を使って
バックテストが出来ないようにしているものもありますが、
こんな販売者は論外なので購入しないことをお勧めします。

 

彼らはロジックがばれるなどともっともな理由を付けてくるでしょうが、
バックテスト詐欺の可能性もあるので耳を貸すべきではないでしょう。

 

 

そして、バックテスト以上に重要になるのが、フォワードテストです。

 

バックテストで意図したとおりにEAが動いているのか、
過度のカーブフィッティングにより作成されたEAなのかなどを
大まかに知ることが出来ます。

 

当然、フォワードテストが公開されているEA以外は
購入対象にすべきではありません。

 

 

カーブフィッティングというのは、
EAを作っている人なら一度は経験したことがあるのではないでしょうか。

 

カーブフィッティングとは
バックテスト期間中は右肩あがりのきれいな収益曲線を描いているのに、
フォワードテストを開始した瞬間から
真っ逆さまに下落してしまうというあの現象のことですね。

 

EA開発者でさえカーブフィッティングに気付かないことがあるということは、
購入者だったらなおさら気付くことは難しいでしょう。

 

 

簡単な対策として第一に考えられるのは、
ロジックの部分を変更するパラメーターが多いEAを避けるということです。

 

設定できるパラメーターの数が多いEAほどカーブフィッティングに陥りやすい、
言い換えれば過去の相場の値動きに合わせやすいことになります。

 

基本的にEAを作る場合には過去の値動きにあわせたものを作るわけですが、
過度に合わせすぎると実運用では使い物にならないものが出来上がってしまうのです。

 

 

パラメーターの数をチェックすることで
カーブフィッティングしていそうなEAをある程度排除することが出来るのですが、
最終的に重要なのはフォワードテストであることに変わりがありません。

 

EA販売の老舗であるfx-onのサイトを見ると最近売れているEAの中には、
フォワードテスト期間が1~2ヶ月しか経過していないものもあるので
驚かされてしまいます。

 

個人的にはさすがにこの検証期間では短すぎると思いますが、
販売者側も期間限定の価格を設けるなどの工夫をしているので
ダメ元で安いうちに買ってしまおうという人も多いのかもしれないですね。

 

 

出来ればすべての月のフォワードテスト結果を見たいので、
最低でも1年間の実績を公開しているEAが理想的です。

 

スキャルピングEAなど
特定の月に偏らずに利益を上げているのかを見てみたいし、
スイングトレードEAの場合は1年くらいの検証期間がないと
実力を正確に分析することは出来ないと思います。

 

 

 

シンプルなロジックで1年以上のフォワードテストが公開されているEAを探してみる

 

カーブフィッティングの可能性のあるEAを避けるために
シンプルなロジックで、フォワードテストが
1年以上公開されているEAがお勧めなのはわかっているのですが、
なかなかそんなに都合のいいEAが転がっているわけはありません。

 

fx-onで販売されているEAは直近での成績が良いものが売れる傾向があるので、
長期で通用するロジックは埋もれてしまいがちになるのです。

 

そんな状況の中、苦労してやっと見つけることが出来たのがこのEAです。

 

black(GBPJPY)

 

 

名前からすぐにわかってしまうと思いますが、ポンド円をトレードするEAです。

 

使用するチャートは4時間足なのですが、
この時間足を使用しているEAは、fx-onのサイトを見回してもあまり多くありません。

 

中長期のトレンド系のEAと思えば間違いないでしょう。

 

4時間足を使っているのでトレード数が少なそうなのですが、
2つのロジックを内蔵しているのでトレード回数は時間足の割に多い方だと思います。

 

 

最大ストップロスは125pips、75pipsなので
ポンド円のトレンド系EAとしては標準的な数値になっています。

 

この標準的なストップロスに組み合わされるテイクプロフィットは
700pips、500pipsとかなり大きくなっています。

 

ストップロスとテイクプロフィットの数値を見ると
とても勝てそうなEAだとは思えないのですが、
トレイリングストップロスを有効に採用することで30%程度の勝率を確保しています。

 

 

テイクプロフィットだけに注目してしまうと
大きな利益を積極的に狙うEAに見えてしまいますが、
実際には小さな利益を積み重ねながら
たまに来る大きな波を掴むことを狙っているEAなのです。

 

 

black(GBPJPY)のフォワードテスト
2015年6月20日から公開されているので、
1年半という長期の実績を見ることが出来ます。

 

 

 

 

トレンド系EA特有の階段状の収益曲線を描いているのがよくわかります。

 

長期で通用するトレンド系EAというのは
普遍的なロジックを採用しているのでしょうか、
このような収益曲線を描くものが圧倒的に多いですね。

 

これがスキャルピングEAの場合だと直線的な右肩上がりの収益曲線を描くので、
慣れてくるとグラフを眺めているだけでどんなトレンド系EAなのか
スキャルピングEAなのかが一目でわかるようになります。

 

 

 

black(GBPJPY)のロジックはCCIとRSIを使っている

 

black(GBPJPY)のパラメーターを見ると、
どうやら使われているテクニカル分析は
CCI(Commodity Channel Index)
RSI(Relative Strength Index)だけのようです。

 

おそらくCCIでトレンドの状況を判断し、
RSIでエントリーのタイミングを計っているのでしょう。

 

 

CCIは移動平均線を数値化したようなテクニカル分析なので、
移動平均線を単体で使うよりもはるかにきめ細かい判断が可能になります。

 

fx-onで販売されているトレンド系EAの中でも、
成績のいいものにはCCIが採用されている割合が高いように感じますね。

 

 

バックテストのトレード履歴を解析していくと
決済はテクニカルによるクローズ
トレイリングストップによるストップアウトの2種類があることがわかります。

 

CCIに関連するパラメーターの設定が多いことから推定すると
CCIの数値の強弱からトレンドが終焉したと判断したら
決済するようなロジックになっているのかもしれないですね。

 

 

 

賛同できる人はblack(GBPJPY)を買ってもよし!

 

当たり前のことですがトレンド系のEAというのはトレンドが発生しないと勝てません。

 

相場の大部分がレンジ相場であるという事を考えると、
勝てない期間の方が圧倒的に長いのがトレンド系EAの宿命なのです。

 

black(GBPJPY)の勝率が30%台と低いことからも
いかに勝てないEAかということは容易に想像できると思います。

 

 

こうしたトレンド系EAの特性を知っている人にとっては
このEAは買ってもいいEAであると太鼓判を押すことが出来ます。

 

トレンド系EAを選ぶときに重要なのは
どのような負け方をしているかを知ることですが、
このEAの負け方の特徴は思惑と逆行したら
ストップロスにかかるまで待たずにどんどん損切りしていくことです。

 

勝率が低くても収益を上げているのは、
小さな負けを恐れずに大きなトレンドを狙い続けているからなのです。

 

典型的な最後に笑うEAと言ってもいいかもしれないですね。

 

 

最後に、このEAを使いこなすことが出来ないであろう人
についても触れておきましょう。

 

これまでにスキャルピングEAしか使ったことがなく、
ちょっとしたドローダウンを喫しただけですぐに運用をやめてしまうような人は、
トレンド系のEAを使いこなすことはまず無理です。

 

また常にポジションを持っていないと気のすまない
ポジポジ病の人にも向いていません。

 

トレンド系EAではトレンドフィルターの設定スパンが長いため、
トレードチャンスが頻繁にやってくるわけではないからです。

 

ポジポジ病の人は素直にスキャルピングEAを探した方がいいと思います。

 

 

理想的なのはトレンド系EAとスキャルピングEAを組み合わせることですが、
資金管理の面など初心者には若干ハードルが高いかもしれないですね。

 

 

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