スイスフランショックがデューカスコピージャパンを誕生させた

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老舗ブローカーアルパリ(UK)がスイスフランショックで破綻

 

投資家の相場に対する心理を表す目安の一つとして
「ボラティリティ・インデックス(Volatility Index)」という指標があります。

 

長くて言いづらいボラティリティ・インデックスよりも、
略称であるVIX指数という呼び名の方が浸透しているかもしれませんね。

 

 

VIX指数「S&P500」のオプション取引の値動き(=ボラティリティ)を元に
算出している指数で、1990年より公表されるようになりました。

 

通常は10~20の間で推移しているVIX指数ですが、
投資家が先行きに不安を感じて恐怖感が増すことで数値が上昇していきます。

 

VIX指数には別名「恐怖心理指数」という呼び名もあるように、
この数値が高くなるにつれ投資家心理はリスクオフに向かう傾向にあります。

 

 

記憶に新しいのは2015年8月に起きた中国株の大暴落で、
この時のVIX指数40.74まで上昇しています。

 

 

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さらに遡った2008年リーマンショックの時には80.86という数値にまで上昇しており、
いかにマーケットが混乱していたのかをうかがい知ることが出来ます。

 

VIX指数S&P 500のオプション取引の値動きを元に算出される数値の為、
もし関連性の低い銘柄の相場に激しい動きがあったとしても
反映されにくいところがあるのかもしれません。

 

2015年1月15に起こったスイスフランショック
その一例として挙げてもいいかもしれませんね。

 

 

スイス国立銀行(スイスの中央銀行)は、
スイスフランに対してユーロの下限を
1.2000(ユーロスイス相場)に保持するために市場介入を行っていました。

 

しかし、2015年1月15日に突如この防衛ラインの撤廃を発表したのです。

 

その結果スイスフランが大量に買われたためユーロスイス相場は大暴落しました。

 

 

この影響は日本人トレーダーにもおなじみのスイス円にも波及したので、
スイス円のポジションを持っていた人にとっては
ロング持ちとショート持ちで明暗が分かれた日になってしまいました。

 

その日のVIX指数22.39と若干高めではあるものの翌日から下がり始め、
1週間後には16.40まで落ち込んでいきます。

 

スイスフランショックは一部のトレーダー以外には
恐怖を与えることが出来なかったのですね。

 

 

しかし、このスイスフランショックで恐怖を味わったのは
スイスフランをトレードしていたトレーダーだけではありませんでした。

 

あろうことか老舗ブローカーのアルパリUK
スイスフランショックに巻き込まれてしまうのです。

 

 

アルパリと言えば古くからトレーディングプラットフォームとして
MT4を採用しておりシステムトレーダーからも絶大な支持を受けていたブローカーです。

 

2015年1月15日のユーロスイスの価格変動は想像を絶するほど激しく、
BIGBOSSのMT4の4本値(日足)を見ると、
始値1.20088、高値1.20098、安値0.87612、終値0.99354となっています。

 

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高値と安値の差は約3248pips
ユーロスイスのそれまでの1日の値幅の数十倍にまで達してしまいました。

 

この激しい値動きの結果、アルパリUKでスイスフランをトレードしていた顧客の多くが
有効証拠金を上回る損失を出すという事態に陥ってしまったのです。

 

 

本来なら顧客が損失にあわせて追加で証拠金を入れれば問題ないはずだったのですが、
今回の激しい値動きに多くの顧客が追加証拠金を入れることが出来なかったのです。

 

そのため損失はアルパリUKが引き継ぐことになり、
あまりの損失の大きさにアルパリUKは破綻することになります。

 

 

 

デューカスコピー・ジャパン誕生

 

親会社でカバー先であるアルパリUKが破綻したことにより、
アルパリジャパンは事実上ブローカーとしての機能を失ってしまいます。

 

顧客資産の出金に関する業務は行われていましたが、
新規ポジション、入金、口座開設は中止されているという開店休業状態が続きました。

 

 

アルパリジャパンの存在すら忘れかけたころに
スイスのブローカー「Dukascopy Bank SA」から驚きのニュースが飛び込んできます。

 

 

ニュースリリースによるとDukascopy Bank SAが、
アルパリジャパンの株式を100%取得し、
買収後の社名を
デューカスコピー・ジャパン株式会社に変更するという内容になっています。

 

Dukascopyといえば言わずと知れたスイスの老舗ブローカーです。

 

 

SWFX(スイスFXマーケットプレイス)という流動性、
スプレッドの面で有利なECNに接続しているのが特徴であり最大の魅力となっています。

 

デューカスコピージャパンのサイトでユーロドルのライブスプレッドを確認してみると、
ほぼ0.1~0.3pipsという低スプレッドで数値が推移しています。

 

取引手数料を考慮しても往復で1pips弱のコストで
トレードできるのはかなり魅力的と言ってもいいでしょう。

 

スキャルピングを得意とするトレーダーにとっては、
夢のような取引環境を備えたブローカーと言ってもよいのではないでしょうか。

 

 

 

デューカスコピー・ジャパンではMT4は採用されていない

 

これだけ好条件のスプレッドでトレード可能ですと、
MT4でスキャルピングEAを走らせてみたくなる方も多いのではないかと思います。

 

しかし、残念なことにデューカスコピー・ジャパンでは
MT4トレードプラットフォームとして採用していないのです。

 

 

デューカスコピー・ジャパンでは、
JForexプラットフォームという独自のトレーディングツールが用意されています。

 

MT4同様に高機能なプラットフォームで、インディケーターも豊富に用意されています。

 

 

インディケーターやラインツールを駆使して
独自の手法で手動取引をすることが可能ですし、
ストラテジーというプログラムを作成すれば、
MT4のEAと同じように自動売買をすることも出来ます。

 

ストラテジーを使えばMT4同様にバックテストや最適化をすることも可能です。

 

 

MT4とは使い勝手が違いますが、JForexプラットフォームを使えば
かなりMT4に近いことが実現できるようになります。

 

従って、MT4で自動売買をやっている人は一度試してみる価値があるかもしれません。

 

 

 

MT4のEAをJForexのストラテジーに変化できる「MQL コンバーター」

 

ブローカーをデューカスコピーに乗り換えてJForexプラットフォームを使用することで、
既に持っているEAやインディケーターは無駄になってしまうのでしょうか?

 

デューカスコピーではMT4こそ採用していませんが、
MT4ユーザーがJForexに乗り換えるためのサポート体制
しっかりと整えてくれています。

 

JForexプラットフォームに実装されているMQL コンバーターを使えば、
MT4のプログラミング言語であるMQLで書かれたプログラムを簡単な手順で
インディケーターやストラテジーに変換してくれます。

 

またMT5用(.mql5)のインディケーターやEAも変換できるので
開発環境としてはかなり恵まれているといっていいでしょう。

 

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注意しなくてはいけないのはMQLコンバーター
まだ開発中のツールであるということです。

 

 

MT4やMT5では問題なく動いていたプログラムでも
コンパイルに失敗することがあるようです。

 

次のプラットフォームに向けて開発が続いているようなので、
今後のバージョンアップに期待したいところですね。

 

 

 

プログラムの知識無しで自動売買のストラテジーが作成できるVisual JForex

 

JForexにはMQLコンバーター以外にも素晴らしいツールが用意されています。

 

JForexのストラテジーはJAVAで作成する必要があるのですが、
一般のトレーダーにとって簡単な作業ではありません。

 

 

そのためプログラムの知識がない人でも簡単にストラテジーを作成することが出来る
Visual JForexというツールが用意されています。

 

 

現在デューカスコピージャパンのサイトには、
Visual JForexについての記載がありませんので、
試してみたい方はグローバルサイトである
Dukascopy Bank SAのサイトを確認してみてください。

 

Dukascopy Bank SA

 

以下のリンクをクリックするとVisual JForexが立ち上がります。
Visual JForex

 

 

Visual JForexを使うことでマウスを使った直感的な操作で、
JForex用のストラテジーを作成することが出来ます。

 

ストラテジーを構築するためのコンポーネントはあらかじめ用意されているので、
ユーザーはドラッグアンドドロップによる操作で
売買戦略を組み立てていくことが出来ます。

 

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作成したストラテジーはVisual JForexの画面上で
バックテストをすることが出来るので、
売買戦略の優位性を確認しながら開発作業を行うことが出来ます。

 

単純移動平均線のクロスなどのよく使われそうなロジックについては、
あらかじめコンポーネントとして用意されています。

 

こうしたコンポーネントをうまく活用することで初心者でも比較的簡単に
ストラテジーを作成することが出来るのではないかと思います。

 

 

残念なのはJAVAベースのためかバックテストに非常に時間がかかることです。

 

最適化をする際に検証期間やパラメータの数を欲張ると
数日単位の時間がかかる可能性があります。

 

EAのプログラミングが出来る人なら売買ロジックをMT4のEAで作成し最適化、
その後にJForex用のストラテジーに落とし込むというのが一番効率的かもしれません。

 

作成したEAはMQL コンバーターで変換できる可能性がありますし、
変換できない場合でもVisual JForexを使うことで
類似したストラテジーを組むことが出来そうです。

 

 

MT4のブローカーではスプレッドや約定能力の関係で
利益を上げづらかったスキャルピングロジックも、
SWFXに接続されたJForexプラットフォームでは
違った結果を生み出す可能性があります。

 

ECNであるSWFXの狭いスプレッドと、
高い約定率は超短期売買には確実に有利に働くことでしょう。

 

スイスフランショックの影響でアルパリジャパンは買収されてしまいましたが、
自動売買の新たな可能性をデューカスコピージャパンによって
提示されたことは国内のシステムトレーダーに大きな影響を与えるのではないでしょうか。

 

 

本日取り上げた題材は、一部の読者様にとっては
非常に読み応えのある内容だったかと思いますが、
中にはマニアックすぎて全く内容が理解できなかった方もいらっしゃるかと思います。

 

ただ、私たちは複数人でこのブログ媒体を運営しておりますので
その日の記事更新の担当者によっては、
どうしてもマニアックで専門的なテーマとなってしまいます。笑

 

そのへんはどうかご理解ください。

 

 

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