トレンドの押し目と戻りのポイントがわかる「フラクタルズ」
フラクタルズ(Fractals)とは
フラクタルズは、アメリカのトレーダーであり、
株式、商品、外国為替市場の取引における取引心理学テクニカル分析、
カオス理論に関する本の著者ビル・ウィリアムズが考案した
テクニカル指標になります。
ビル・ウィリアムズの本に記載された取引システムの一部であるため、
MT4ではビルウィリアムズ系として独自の部類に分けられており、
彼が考案したインジケーターは全部で6つ存在します。
・ACオシレーター(Accelerator Oscillator)
・アリゲーター(Alligator)
・オーサム・オシレーター(Awesome Oscillator)
・フラクタル(Fractals)
・ゲーターオシレーター(Gator Oscillator)
・マーケットファシリテーションインデックス(Market Facilitation Index)
フラクタルズは、相場の”天井”と”底”、
そして”トレンドの転換点”を検知するインジケーターです。
ローソク足の高値、安値に表示されている三角形がフラクタルズです。
フラクタルズは、5本のローソク足を比較して
真ん中が一番高い場合に「Fractal Up」が表示され、
真ん中が一番低い場合に「Fractal Down」が表示されます。
「Fractal Up」が上記の図で、上向きの三角形で赤色のもので、
「Fractal Down」が下向きの三角形で青色のものです。
従って、表示が出るのは、二本前のローソク足ということになります。
単純に高値と安値に表示されるものなので、計算式等はありません。
フラクタルズの使い方はアリゲーターと合わせること
フラクタルズを単体で使うことは原則としてありません。
それはフラクタルズの性質的にそうですし、
なにより開発者であるビル・ウィリアムズ本人が、
フラクタルズはアリゲーターと合わせて使うことを提唱しています。
アリゲーターについては以下で取り上げていますので、
ご存じない方は、こちらの記事も合わせてお読みください。
アリゲーターでトレンドフォローしていく際に、
その押し目、戻り目ポイントの見極めとして活用できます。
トレンドが発生した際、アリゲーターでは、
その発生と捉えられるポイントは明確に判断することが出来ます。
しかし、その後のトレンドの押し目のポイントについては
細かく判断することはできず、
トレンドの終了となる判断ポイントまでしか導いてはくれません。
しかしフラクタルズを併用することにより、
その押し目ポイントのサインとして捉えることが可能になります。
上の画像は、アリゲーターのみ表示した場合のサインで捉えることのできる、
各ポイントとそれに基づいたトレードパターンです。
アリゲーターの明確サインでは、
トレンドの発生と終了しか判断できないので、
押し目ポイントの判断については、
別の観点から判断していく必要があります。
上昇トレンド局面において、「Fractal up」が買いサインとなります。
フラクタルズは、5本のローソク足から形成されるので、
サインが出るのは現在足より二本前になります。
従って、「Fractal up」が表示されたタイミングが
新規買いのエントリーポイントとなり、
逆に、「Fractal Down」が表示されたタイミングが
決済売りのタイミングとなります。
このように、フラクタルを併用することで、
トレンド内での、細かい押し目エントリーと高値決済を行うことが可能になり、
利益を最大化することが可能になります。
フラクタルズまとめ
今回は、フラクタルズについてご紹介致しました。
一般的なインジケーターと比較して、
フラクタルズのサインが表示されるのは最短でも現在足より二本前になるので、
初めは戸惑うこともあると思いますが、
実際に使ってみるとすぐに慣れることが出来ます。
そしてこの性質からか、他のサイトやブログでは、
フラクタルズの間違った活用法が非常に目立ちます。
まぁもちろん本来の使い方ではないとしても、
うまくトレードで活用できているのであれば、
それはそれで良いのかもしれませんが、
当ブログでは正確な情報を配信したいと思っています。
ここで紹介している活用法は、開発者本人が提唱する内容のもので、
他のブログでは、「Fractal Up」と「Fractal Down」が
逆に捉えられ解説されていたりします。
そういったブログを書いている人は、
おそらく実際に使ったことがないものと思われます。
インジケーターの活用法は人それぞれですが、
活用する上ではその性質をしっかりと理解する必要がありますし、
少なくとも開発者の考えは理解しておく必要はあるかと思います。
応用するにしても、まずは開発者の考えは理解し、
その性質を熟知したうえで、独自の手法に応用していく
ということが良いと思います。
今回の記事が参考になれば、
自身のトレードでも活用してみていただければと思います。
引き続き、FXトレード研究会(FTK)で取り上げてほしい
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