ナンピンFXドル円版【検証と管理人評価】
商材概要
商材タイトル:ナンピンFXドル円版
販売元:合同会社あゆみインベストメント、小幡和枝
2008年以降の大相場を乗り切ったという ナンピンEA
今回も読者様からの検証依頼です。
本日検証を行うのは合同会社あゆみインベストメントという
商材業者さんによる新作、ナンピンFXドル円版。
合同会社あゆみインベストメントはこれまで
配信サービスやEAの販売、EA構築ノウハウなどを販売してきた
FX情報商材販売業者さんで、情報業界内では比較的知名度が高いようです。
そして、今回のナンピンFXドル円版は
タイトルからわかるようにナンピンロジックのEAで
バックテストの検証結果によれば2008年以降の大相場を
見事に全て乗り切ったと謳われています。
ロットレートは「最低口座資金25万円につき1000通貨単位」が推奨。
“1000通貨単位”ということはドル円のレートが1円動いた場合、
利益・損失が1000円となるロット数のことで、
可能ならば30万円以上の証拠金で1000通貨単位の初期設定が勧められています。
証拠金に対してこのロットレートは非常に保守的ですが
ナンピンEAということを考えれば
ロスカットを回避しつつ、確実に利益を残していくボーダーラインと言えるでしょう。
また、本品は「Forex.com」のMT4での稼働を推奨しており
EAを稼働させるためのパソコンの動作環境は以下の通り。
・インターネット接続 …ブロードバンド
・システム条件 … プロセッサー速度:1Ghz以上
・メモリ容量 … 512MB以上
・ハードディスク空き容量 … 100MB以上
・OS … Windows Vista 以降の Windows
・モニター解像度 … 1024×768ピクセル以上
ランディングページではデモ口座専用の「無料お試し版」の配布と
直近のトレード結果が公開(随時更新)されています。
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10月3日19時の時点で約11万円近くの含み損を抱えています。
ロジックの特性上、一時的にある程度大きな含み損を抱えてしまうのは
仕方がないことですが、この直近データは正直不安ですね…(苦笑)
とは言え、調子のよい場面だけではなく
こうした苦しい場面もありのまま公開する姿勢は好印象ですね。
ナンピンFXドル円版はロジックの詳細は非公開
ランディングページではEAのロジックについて以下のように説明されています。
本商品のロジックはナンピン戦略を採用しています。
ナンピン(難平)とは、エントリーしたポジションが含み損になった時に、さらに同じ方向のポジションを保有することです。
すなわちナンピン戦略とは、複数のポジションのトータルで利益を狙っていくトレード戦略となります。
エントリーをした方向と逆方向に相場が大きく動いた時に、含み損を抱える形になりますが、ロットを上げた複数のポジションを保有することで、相場の調整が入った段階で、複数のポジションのトータルで利益を獲得していくロジックとなります。
引用元・ナンピンFXドル円版 公式サイト
ランディングページで説明されているEAロジックの内容は
“ナンピン戦略を採用している”ということだけ。
具体的なロジックの詳細はブラックボックスです。
一口にナンピンと言っても、さまざまな種類が存在しますし
戦略・資金管理の条件なども全く異なります。
当然ながらロジックによってリスクも大きく異なってきます。
また全てのナンピントレードに言えることですが、
トレンドは一度動き出したら一方向へ偏る傾向にあるため
非常にリスクの高い運用方法だということ。
トレンドと逆方向へ追加でポジションを持ち続けるのがナンピンですから、
劇的な相場の転換があるか、
よほど資金に余力がなければ勝ち続けることは難しいのが現実です。
最悪の場合、マージンコールが発動されるほど
損失が拡大してしまう危険性だってあります。
ナンピンでの運用を完全否定するわけではありませんが、
ベテラントレーダーでも予測することが難しい運用方法ですから
EAロジックがブラックボックスというのはちょっと恐いですね。
ナンピンFXドル円版の優位性を判断するには?
直近のトレード結果は10月3日19時の時点で約11万円近くの含み損、
さらにはEAロジックの詳細はブラックボックスと
この段階で購入に踏み切るのはなかなか勇気が必要です。
まぁEAですから、ロジックがブラックボックスとはいえ
安定運用が期待できるものであれば購入してみるという選択肢は十分考慮できます。
記事冒頭でも軽く触れましたが、ナンピンFXドル円版は
バックテストにおいて、2008年以降の大相場を乗り切ったとのこと。
・2008年 リーマンショック
・2011年 東日本大震災
・2013年~2014年 アベノミクス大相場
・2016年 日銀マイナス金利政策&トランプ相場
稼働期間は2008年1月から2018年2月までの約10年間
スタート資金25万円、初期ロット1000通貨単位での運用で
・純益:856,486円
・総利益:1,128,285円
・総損失:271,799円
非常に優秀な運用成績です。
しかしこのバックテストの成績を鵜呑みにするのは危険です。
というのも各大相場におけるバックテストの詳細の
プロフィットファクターの数値が優秀過ぎるためです。
プロフィットファクターとは「総利益が総損失の何倍かを示すデータ」のことで、
わかりやすく言えばシステムの期待値のようなものです。
総利益/総損失 = プロフィットファクター
となりますから、総利益が100万、総損失が100万ならプロフィットファクターは1.0、
総利益が100万、総損失が50万なら、プロフィットファクターは2.0になります。
総トレードで負け越していれば1.0以下、勝ち越していれば1.0以上ですから
プロフィットファクターの数値が1.0より大きいほど
期待値の高いシステムということになります。
逆にプロフィットファクターが1.0を下回るシステムの場合は
「総利益<総損失」ということになりますから優位性がないシステムと判断できます。
プロフィットファクターの理想的な数値は2.0以上と言われていますが、
あまりに高すぎる場合はカーブフィッティングしている可能性が高くなります。
一般的には3.0以上で、過度な最適化が疑われます。
その上でナンピンFXドル円版のプロフィットファクターは
・2008年:4.97
・2011年:4.07
・2013~2014年:3.94
・2016年:3.92
・トータル(10年間):4.15
となっています。
2008年リーマンショック時のバックテストでは
プロフィットファクターが約5.0という驚異的な数値を記録しています。
3.0以上から過度な最適化を疑うことができますが、
ナンピンFXドル円版のバックテストでは約4.0~5.0となっています。
このことから、掲載されているバックテストの結果は
ほぼ間違いなくカーブフィッティングしていると考えられます。
過去10年間のバックテストは、都合よく調整されたもので
直近の成績もおもわしくない。
それでいてロジックもブラックボックス。
ナンピン自体のリスクも考慮すると
このEAに資産運用を任せるのはかなり恐いです。
引き続き、FXトレード研究会(FTK)で取り上げてほしい
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