MT4でビットコインのトレードを体験
金融庁がビットコインなどの仮想通貨を規制対象に
金融庁は今まで単なるモノとして扱っていたインターネット上の仮想通貨に対し、
「貨幣の機能」を持つものとして規制の対象にするという案を
自民党の財務金融部会と金融調査会に示しています。
仮想通貨も様々なものが出回っていますが、
その中でも特に有名なのがビットコインなのではないでしょうか。
ビットコインといえば、当時世界最大のビットコイン取引所だった
マウントゴックス社が破綻した事件が記憶に新しいと思います。
取引所が日本にあったということも影響して
日本でもメディアに大きく取り上げられていました。
そのため日本国内ではビットコインといえば怪しげなもの、
危険なものという印象を持つ人が増えてしまったようです。
マウントゴックス社が破綻したメカニズムが解明されていくにつれて、
今回の件は一企業の不祥事が原因であり、
ビットコインシステムそのものに
問題があったわけではないことが明らかになっていきました。
ブロックチェーンシステムの堅牢性や取引の透明性の高さなどが理解されていくにつれ、
ビットコインに対する風当たりは弱くなっていきます。
人の噂も75日と言いますが、
時の経過が風当たりを弱めていったという側面もあるかもしれません。
ビットコインに対する悪い印象が薄れていくとともに、
国内からでも取引可能なビットコインの取引所も増えていきました。
bitFlyer、bitbank、BTCBOX、coincheck、Zaifなどは
取引所の所在地が日本になっており、
サイトも完全に日本語表示になっています。
これまで比較的わかりにくかったビットコインの取引ですが、
このような日本人でもわかりやすい取引所が増えてくることによって、
取引量はどんどん増えていくようになりました。
成長著しいビットコイン取引ですが、
今までは「貨幣の機能」を持つという認識がなされていなかったため
ほぼ野放し状態でした。
しかし、今春に国会に提出される予定の仮想通貨の法規制案が通り、
「貨幣の機能を持つ」と認定されれば
現在の野放し状態にピリオドが打たれることになりそうです。
顧客保護や犯罪防止の観点など様々な側面がありますが、
今回の法規制案への動きには国際的な機関による勧告がトリガーとして働いたようです。
今回規制に乗り出す背景には、
マネーロンダリングに関する金融活動作業部会(FATF)による
仮想通貨取引所を規制するべきだという勧告の存在がありました。
マネーロンダリングに関する金融活動作業部会(FATF)とは、
マネーロンダリング(資金洗浄)やテロ資金対策を担う国際機関であり、
今回の勧告ではマネーロンダリングやテロ活動への支援の抑制のため、
取引所や交換所に対して一定の義務を課すよう要求しています。
この働きかけにより、仮想通貨と法定通貨(日本銀行券、政府が発行する貨幣)を
交換する取引所や交換所に対し、
登録制、免許制などが導入されることはほぼ間違いないでしょう。
さらに顧客の本人確認を厳格化し、疑わしい取引は監督官庁に届け出たり、
記録保存を義務化させたりすることで、
マネーロンダリング・テロ資金供与対策を強化していくようになることでしょう。
もちろんマネーロンダリング・テロ資金供与対策だけではなく
顧客保護の仕組みに対しても規制の対象となっていくはずです。
FX(外国為替証拠金取引)では顧客の資産とFX取引会社の資産を分けて管理しており、
顧客の資産は信託銀行などと信託契約を結び信託保全しています。
この仕組みにより、もしFX取引会社が破綻した場合でも
顧客の資産は信託先の金融機関から戻って来ます。
スイスフランショックの影響を受け、親会社のアルパリUKが破綻し、
ブローカーとしての機能を失ってしまったアルパリジャパンの例を見ると
信託保全の重要性がよくわかります。
最終的にはアルパリジャパンの顧客の資産は
信託保全先の銀行から顧客の口座へ出金されましたが、
もし信託保全されていなかったと考えるとぞっとしますね。
マウントゴックス社の破綻に際しては、
顧客の資産は当然のように信託保全などされていなかったので、
多くの顧客は払い戻しを受けることができませんでした。
仮想通過の規制法案が通り、顧客が安心して取引できる環境が整備されることで、
今後ビットコイン取引が盛り上がってくる可能性は大いにありそうです。
ただ現時点で開設されている取引所の中には、
信託保全などの規制に対応できないところもあるかもしれませんし、
逆に大手のFX取引会社がビットコインに参入するケースも増えてくるかもしれません。
取引所の淘汰が進むことで、より安心できる会社だけが生き残り、
健全な取引環境が生まれていくことが期待出来そうです。
現在、金融商品取引法(金商法)の縛りで参入できない証券会社なども、
仮想通貨が金融庁の管轄下になることで参入できる可能性が出てくることでしょう。
今後しばらくは金融庁の規制の内容や新規参入を含めた
取引所の動向を注視しておいたほうがいいかもしれません。
海外にはMT4でビットコインをトレードできる取引所がある
これから盛り上がりそうなビットコイン取引ですが、
どのような手法でトレードしたら良いのでしょうか。
FXを取引するトレーダーは根拠もなく売り買いをしているわけではなく、
何かしらの根拠を元にトレードしている人が大半だと思います。
一般的に使われているのは大きく分けて2つのトレード手法となっています。
一つは政策金利、経済指標、ニュースなどの情報を元に将来の価格を予測する手法で
ファンダメンタルズ分析と呼ばれています。
もう一つはチャート上で過去の価格データ分析することで将来の価格を予測する手法で、
テクニカル分析と呼ばれています。
これらは単体で使われることもありますし、
ファンダメンタルズで長期の価格変動を予測した上で、
テクニカル分析によりエントリーのタイミングを計るという
ハイブリッドな使用方法をすることもあります。
ビットコインの場合でもFX同様にこれらの分析手法は有効といえそうです。
ただし1週間休みなくトレード可能な点や流動性の点などFXとは異なる部分もあるので、
臨機応変に対応していく必要はあると思います。
これら2つの手法の中で特にテクニカル分析を重視するトレーダーにとっては、
見やすいチャートでトレードすることが大変重要な要素になってきます。
テクニカル分析派のトレーダーに人気のあるチャートと言えばMT4なのですが、
ビットコインのレートを表示できるMT4は存在しているのでしょうか?
国内の取引所では探すことは出来なかったのですが、
海外にはMT4をプラットフォームに採用している取引所が存在していました。
MT4を採用しているのはBTC-eというブルガリアにある取引所です。
取引高では5本の指に入る大手の取引所であり、
MT4の提供は2013年8月から開始しています。
BTC-eでMT4のデモアカウントを作成してみよう
FXのブローカーと同様にBTC-eでもMT4が無料で使用できる
デモアカウントが用意されています。
デモアカウントを作成し、BTC-eのMT4にIDとパスワードを入力すれば
ビットコインのチャートを見ることが出来るようになります。
以下のリンクをクリックするとBTC-eのサイトへ移動できます。
下の画像はBTC-eのトップページです。
右上のサインアップをクリックするとデモアカウントを開設するページが開きます。
以下を参考に必要事項を入力していきます。
・E-mail:メールアドレスを入力します。
・Repeat E-mail:同じメールアドレスを再度入力します。
(Gmailのような2段階認証を採用した電子メールを使用することが推奨されています。)
・Login:ログイン名を入力します。
・Password:パスワードを入力します。
・Repeat password:同じパスワードを再入力します。
(BTC-eアカウントの安全性を確保するために、
メールアカウントとBTC-eのアカウントで同じパスワードを使用しないでください。)
・CAPTCHA(画像認証)が表示されているので、その下のテキストボックスに、
数字やアルファベットを入力してください。
・I agree with terms.:利用規約を読んで同意したらチェックボックスに
チェックを入れます。
すべての入力内容が正しいことを確認したら「Sign up」をクリックしましょう。
「You have successfully registered! To confirm your account, please go to the link in your mail.」
と画面上に表示されたらメールを確認します。
以下の内容のメールが届くのでhttps://で始まっているURLをクリックして
メールアドレスの確認作業をしてください。
メールアドレスの確認作業が完了すると
「Your E-Mail successfully confirmed.」と表示されます。
以上で口座の新規アカウントの開設は完了しました。
続いてMT4のデモアカウントの作成を行います。
画面右上にログイン情報が表示されていますが、
その中にある「Profile」と書かれたリンクをクリックしましょう。
するとアカウントの「Information」画面が表示されます。
左下に「MetaTrader」と書かれたリンクがあるのでクリックします。
デモ口座開設のための「New demo account」という項目と、
リアル口座開設のための「New real account」という項目が表示されています。
今回は「New demo account」の項目の右側にある
「Open」と書かれたリンクをクリックしデモ口座を作成します。
するとMT4にログインするためのLogin IDやパスワードが
ポップアップ表示されるのでメモしておきましょう。
MT4のダウンロードは「To download MetaTrader 4 client please click here.」
と書かれた行の終わりにある「here」の部分をクリックします。
「btceexchange4setup.exe」という
MT4のセットアップファイルのダウンロードが開始されます。
ダウンロード終了後にこのファイルをダブルクリックすると、
MT4のインストールが始まるので画面の指示に従ってインストールしましょう。
インストールが完了すると「デモ口座の申請」のためのウィンドウが表示されるので
「取引サーバー」を選択し「次へ」をクリックします。
既存のアカウントにチェックを入れたら
先ほどメモしておいたMT4のログイン情報を入力し「完了」をクリックします。
サーバーと接続されるとビットコインのチャート(BTCUSD)が表示されるようになります。
表示されたビットコインのチャートには
テクニカル分析(インディケーター)を表示したり、
トレンドラインを引いたりすることが出来ます。
EAによるビットコインの自動売買も可能
もちろんEAを利用すればバックテストをしたり、
自動売買を行ったりすることも可能になります。
残念なことにBTC-e MT4のヒストリーセンターには、
ダウンロード可能なヒストリカルデータがありません。
現時点では1分足チャートを過去にさかのぼって読み込んでも
2016年1月10日前後までしか取得することが出来ませんでした。
EAの検証期間を十分に確保するためにも、
まずヒストリカルデータの入手方法を検討する必要がありそうです。
今回の法改正案によりMT4をプラットフォームに採用しているFX取り扱い会社が
ビットコインに参入してくる可能性が高いと思われます。
同時にビットコインを取り扱うMT4ブローカーが増えてくることで、
多くのEA開発者が
ビットコインの自動売買プログラムに参入してくることも予想されます。
MT4とビットコインの組み合わせにより、
ビットコイントレードは今後ますます盛り上がっていくことになるでしょう。
本日は以上となります。
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