FXにおけるファンダメンタルズ分析の基礎知識

 

ファンダメンタルズ分析とは?

 

ファンダメンタルズ分析とは、景気や経済状況、
各国の経済指標などの情報を基に、相場を分析することを指します。

 

語源である英語の「Fundamentals」は、
日本語として完全に合致する言葉はありませんが、
金融、経済指標におけるファンダメメンタルズの意味としては、
「基礎」「根本」「原理」「原則」などといった意味を持ち合わせています。

 

為替相場は、その通貨を発行する国の経済状況に大きく左右されます。

 

例えば分かりやすいもので言うと、
2016年のトランプ大統領の当選でもドル円で10円単位で動きましたし、
今年も2月~3月にもドル円で10円単位で動きました。

 

 

その国の景気動向や金利、政府の財政状態や中央銀行の金融政策、
さらには経済に与える災害などの出来事まで、
これらについて詳しく分析し、為替の動きを探る作業を
「ファンダメンタルズ分析」と呼びます。

 

初心者のみならず、一般的に個人投資家には
ファンダメンタルズ分析を使う人は少ないと言われています。

 

 

しかし機関投資家には、ファンダメンタルズを重視しているとも言われています。

 

莫大な資金を動かすトレードのプロフェッショナルが重視する分析ということは、
ファンダメンタルズは重要なものであると考えることができます。

 

特に、中長期スパンでトレードを行う上では、
ファンダメンタルズ分析を勉強しておくことは不可欠と言えるでしょう。

 

 

 

ファンダメンタルズの三大項目

 

為替に影響を与えるファンダメンタルズ要因は多岐にわたりますが、
これから解説する3つの項目は最低限押さえておきたいところです。

 

どれもとても重要で、このあたりが理解できると
金融や経済のニュースが面白く感じてきますし、
世の中の動きが分かるようになります。

 

そして何より、FXトレードにも活かすことができます。

 

 

金融政策

 

まず一つ目は金融政策です。

 

金融政策とは各国の中央銀行が、経済を支えるために実施する政策です。

 

政策金利をコントロールしたり、マーケットにお金を流したりして、
経済の活性化を図ったりされます。

 

世界の各国でそれぞれ中央銀行が存在しますが、
FXトレードをする上で、最低限抑えておきたい金融政策は以下の3か国です。

 

 

・FOMC(米国)

 

最も影響度の高いのは、米国の金融政策です。

 

米国の金融政策を決める会合のことを“FOMC”と呼び、年8回開催されます。

 

なお、アメリカの中央銀行に当たる組織が、「連邦準備制度」
いわゆる「FRB」と呼ばれるものになります。

 

米国は世界最大の経済大国ですので、
その金融政策の動向、そして経済の動向がグローバル経済に与える影響は
非常に大きいです。

 

米国が利上げをすれば、世界中のマネーが、安全性が高く
なおかつ高い利回りが望める米ドルに流れ込みます。

 

それに伴い、その他の新興国などの国は、資金の流出が起き、
各国へと影響が及んでいきます。

 

 

・ECB理事会(欧州)

 

ユーロ圏の金融政策決定機関であるECB理事会も、
ユーロの動向に大きく影響を与えます。

 

なお、ECB欧州中央銀行の略になります。

 

ユーロはドルに次ぐ2番目に流通量の多い通貨になります。

 

ドル円のトレードしか行っていない場合でも、
影響を及ぼしますので、注目しておく必要はあるでしょう。

 

 

・日銀金融政策決定会合(日本)

 

日銀の金融政策決定会合です。

 

円は世界で三番目に流通量の多い通貨です。

 

ドル円やユーロ円などの、対円の通貨をトレードする人はもちろんのこと、
日銀の動向は常に把握しておきたいところです。

 

なお、投資の格言でも「中央銀行には逆らうな」というものがあります。
ぜひこうした中央銀行の動向には注意しておく必要があります。

 

 

財政政策

 

財政政策とは、各国の政府が行う経済的な政策です。

 

インフラ投資などの支出を行い、国の経済を改善させようとするものなどです。

 

景気が悪化している時などは、政府が積極的に財政支出を発動し、経済を刺激します。

 

現在日本政府が給付金の配布などを行っていますが、
こうした動きも財政政策の一環と言えるでしょう。

 

 

経済指標

 

最後に経済指標についてです。

 

経済指標は発表直後に相場に大きな影響を与えますし、
その後のトレンドにも大きな影響をもたらします。

 

経済指標と一言で言っても、米国や欧州、日本など各国で様々な指標があり、
全てを把握するのは難しいかもしれませんが、
出来る限り把握しておきたい項目です。

 

中でも大きな影響があるのが、
「米雇用統計」「米CPI」「米小売売上高」といったところです。

 

 

特にこうした経済指標の見方として大事なのは、
「予想よりも良い・悪いか」
ということです。

 

数字が悪かったとしても、予想通りの悪さであればあまり影響はないのですが、
予想以上に悪かったということでしたら相場に大きな影響があることがあります。

 

 

これらの情報は、証券会社のニュースなどから収集することが可能ですので、
こういったところから常に情報を分析していってください。

 

 

 

ファンダメンタルズ分析は予想するものではない。

 

「ファンダメンタル分析」というものを勘違いしてはいけないこととしては、
ファンダメンタル要素は予想することではなく、分析することです。

 

トレーダーの中には、トレードはファンダメンタル分析ではなく、
テクニカル分析で行えばよいなどという意見も多くありますが、
その意見の中には、「ファンダメンタルは予想できないから」
というものがあります。

 

これは語弊があり、
ファンダメンタル的なものを予想することは不可能なので、
ファンダメンタルを予想してトレードを行うことは不可能ということです。

 

しかし、ファンダメンタル要因を分析することによって
今後の相場の見通しを立てていくことは不可能ではありません。

 

 

相場に与えるファンダメンタル要因の中には、
事件災害など突発的で全く予想ができない出来事もありますし、
情報を受け取るタイミングも重要になってきます。

 

基本的に、私たちのような個人トレーダーに情報が流れてくるのは、
2次的な情報で、私たちの元に届いているころには遅いなどという意見もありますが、
長期的には相場はファンダメンタルに基づいて動いていきます。

 

短期的にはファンダメンタルと反する動きをすることもありますが、
自身のトレードスタイルに応じて、多かれ少なかれ、
ファンダメンタル分析を行っていく必要はあると思います。

 

 

ファンダメンタルズの分析については、書き出すととても多岐に渡りますので、
また別の機会でも掘り下げていきたいと思います。

 

 

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