シンギュラーコアFX【検証と管理人評価】
商材概要
商材タイトル:シンギュラーコアFX
販売元:クロスリテイリング株式会社、松野有希、酒巻滋
進化を続けるAIの可能性と危険性
近年のテクノロジーの発展は目覚ましいものがあり、
その中でも得に進化を遂げているのがAI(人工知能)。
AIとは「Artificial Intelligence」の略で、
大手企業がその開発に巨額の投資を行っています。
AIの中でも世界的なニュースになったのはGoogleの開発した「AlphaGo」ですね。
これまでは、将棋やチェスなどではコンピューターが
プロ棋士に勝つという結果が報告されていましたが、
囲碁の世界ではコンピューターが人間に勝つことはありませんでした。
しかし、「AlphaGo」の登場によりその記録が塗り替えられ、
ついに囲碁の世界でも、コンピューターが「世界一」を勝ち取りました。
このように、絵に書いたような近未来のスーパーコンピューター
AI(人工知能)ですが、実はすでに私達の生活に浸透しています。
最も身近なものではスマートフォンの会話型AI。
iPhoneではSiri、AndroidではGoogleアシスタントですね。
さらには、掃除機やエアコン、自動車、PC、カメラ、腕時計といった
身の回りの家電製品にまでAIは多用されています。
また、ここ最近一般家庭に普及し始めてきたスマートスピーカーなどもそうです。
スマートフォンと家電製品のAIを同期させることで
スマホ一つで外出先からでも自宅の家電を操作することが可能ですし、
スマートスピーカーを使った方法では、掛け声1つで
家中の家電を操作することも出来る時代になりました。
また、セキュリティ面に関してもAIの活躍は目覚ましく
防犯カメラ、セキュリティロボットなどで
すでに実用化に耐えうる程の精度に到達しています。
あまりにも自然に生活に浸透しているため
自分の周りにどれだけのAIが使われているか知らない人も
少なくないとは思いますが、実はそんなAIが近いうちに
人間の脳の情報処理能力を超えると言われています。
AIは自己で学び、学習し、自分自身で成長していきますが
その進化のスピードは、年間でIQが倍になると言われています。
1年目は2倍、2年目は4倍、3年目は8倍、4年目は16倍と…
つまり、最初は簡単な言語を理解する程度のIQしか持ち合わせていなくとも
数年で複雑な会話が可能となり、人間の微妙な感情まで
理解することができるようになるほど、AIの進化は早い物なのです。
そこで提唱されているのが2045年問題。通称「シンギュラリティ」です。
シンギュラリティは、2045年までにAI(人工知能)が人間のIQを超え
人間には想像もできないような未来が待っているという考えです。
その未来が、AIによってもたらされる豊かなものか
映画ターミネーターのような凄惨なものかはわかりませんが、
AIが主権を握ろうとすれば、私達人間が排除される可能性はゼロではないでしょう。
実に、第二のアインシュタインと言われた、車いすの天才
スティーブン・ホーキング博士もAI開発について警句を吐いています。
・車いすの天才ホーキング博士の遺言 – NHK クローズアップ現代+
若干話が脱線してしまいましたが、AIは投資の世界でも
大きな活躍と進化を見せており、近年ではAIが搭載されたEAが
数多く開発され、市場に出回ってきています。
AIの高い知能を利用し、より効率的に、より正確に
資産運用をしようと考えるのも人の常でしょう。
しかし、そんな現状に警鐘を鳴らす人物がいます。
大手ファンド、AIを超えるEAを開発した酒巻滋氏という人物
本日検証を行う、「シンギュラーコアFX」の開発者である
酒巻滋氏という人物は、AIによるマーケット支配を危険視しており
そういったシステムに対抗するために今回のEAを開発したそうです。
当ブログで酒巻滋氏の商品を取り上げるのは初めてですが、
この方はクロスリテイリング社から
「メテオチャート」「4DFX」といったツールをリリースしており
一部のトレーダーではそこそこ名の知れた人物です。
酒巻滋氏の手法の特徴は、ローソク足ではなく「練行足」を使うという点。
過去のメテオチャートや4DFXでも練行足を使い、
今回のシンギュラーコアFXでも練行足を使ったシステム構築となっています。
練行足は新値足やカギ足などと同じく非時系列系のチャートの一つです。
一定の値幅を決め、その値幅分レートが動いたときに新たな足を記入していくもので、
1本の足の長さが変化しないのがこのチャートの特徴です。
また、決めておいた値幅の2倍以上の値動きが反対方向に生じた場合
反転(陽転もしくは陰転)とみなして記入されていきます。
値幅に関係なく陽線と陰線でグラフを作っていくため、
陰線から陽線に転換したときが『買いエントリーポイント』、
陽線から陰線に転換したときが『売りタイミングポイント』となります。
しかし、値動きが決めておいた値幅に満たない場合は足を記入しないため、
トレンド転換のタイミングがかなり遅れて表示される傾向にあるため
短期・中期トレードには不向きなチャートと言うことができます。
さらにもみ合いの局面に弱く、ダマしに合いやすいという特徴もあります。
とはいえ、非時系列系のチャートのメリットとして
細かい値動きを無視して大きな波を捉えやすくなるため
長期でのトレンドを把握することに向いているチャートと言えます。
その他、シンギュラーコアFXでは、通貨ペアごとの値動きを
24時間監視することでリアルタイムの価格を常に捉えるシステムや、
一定のスプレッド幅を超えた場合に、
自動でエントリーを見送ってくれるシステム、
万が一、エントリー後に相場が逆行しても最低限の利益を
確保できるシステムなどから構成されています。
その上でシンギュラーコアFXには、スイングトレード用
スキャルピングトレード用の2つのEAで運用していきます。
シンギュラーコアFX:スイングトレード用EA
・勝率 :約86%
・推奨通貨ペア:USDJPY / EURJPY / AUDJPY / GBPJPY
・トレード回数:1週間に約2回
・1トレードの獲得pips:20-60pips(相場状況、通貨ペアにより変動あり)
・損切り時のpips:20-60pips(相場状況、通貨ペアにより変動あり)
・平均ポジション保有時間:数時間から1週間以内
・損益比率:1対1(相場状況、通貨ペアにより変動あり)
・平均ドローダウン:平均16%
シンギュラーコアFX:スキャルピング用EA
・勝率 :約75%
・推奨通貨ペア:USDJPY / EURJPY / AUDJPY / GBPJPY
・トレード回数:1日に約2回
・1トレードの獲得pips :10-20pips(相場状況、通貨ペアにより変動あり)
・損切り時のpips:10-20pips(相場状況、通貨ペアにより変動あり)
・平均ポジション保有時間:数分から数時間
・損益比率:1対1(相場状況、通貨ペアにより変動あり)
・平均ドローダウン:平均13%
ちなみに、シンギュラーコアFXは基本的に無裁量のEAとなっており
必要な場合は裁量判断を行うことが求められます。
ランディングページでは頻繁に完全自動という言葉が出てきますが、
随所で“裁量”を入れるとについて説明されていますので、
全く裁量不要なシステムではないということになります。
というか、いくらEAと言えど、相場や重大発表によって稼働を続けるか
停止するかといった裁量判断は求められますので
厳密には「完全自動」で運用できる手法はないと思っておきましょう。
また、個人的に気になるのは練行足を使っていながら、
スキャルピングかスイングに絞っているところです。
前述したように練行足は短期・中期での分析では
かなり遅れが生じる為リアルタイムに値動きが見れません。
つまり、ローソク足を使ったトレードよりも
タイムラグが発生した中でトレードしなければならないわけです。
はたして、練行足を使っていながら、このタイムフレームで
どれだけの優位性が期待できるのか…正直疑問が残ります。
AIが稼げないリアルタイムの相場を狙うシンギュラーコアFX
酒巻滋氏は、AIがトレードに否定的であり
今回のシステムもAIが稼げない場面で利益を狙うために開発したとのことですが、
そもそも、AIだからこそ稼げない場面というのはどういう場面なのでしょうか?
AIにもさまざまな種類がありますし、
ひとくくりに「AIが勝てない」と断言するからには具体的な説明が欲しい物です。
もちろん、人間にもAIにも未来を予測することはできあません。
ですから、チャートの未来がどちらに動くかは
誰にも判断することができないのです。
AIがトレードに有利だと言われる理由は、
ビックデータとの相性が良いためです。
スピーディーかつ膨大な情報処理脳力により、
人間では到底不可能なチャート分析を実現し
失敗(負け)を経験することでさらに進化を遂げるのがAIです。
『予測・分析』という意味でいえば
AIを上回るシステムは現状存在しないと言っていいでしょう。
酒巻滋氏の持論を見る限りでは、自身のシステムの有効性を証明付けるために
極めて極端な方面からだけAIのデメリットをピックアップし、
AIの価値を下げることで、自身のシステムの価値を高く見せようと
しているようにしか感じないんですよね…。
さらに、『狙う相場は、AIが稼げないリアルタイムの相場』
といった説明をしていますが、
「AIが稼げないリアルタイムの相場」とは何なのでしょうか?
実践でトレードする以上、
必ずリアルタイムの相場でトレードすることになるはずですが…
逆に、リアルタイムではない実践などあるのでしょうか?
ちょっと意味不明ですね。
それに、他者を下げて、自分を上げるような魅せ方をしなくても
自分のシステムの優位性を証明したいのであれば
黙ってフォワードテストの結果を開示すればいいだけです。
酒巻滋氏はシンギュラーコアFXのフォワード実績を公開していません。
ランディングページで公開されているのはバックテストだけです。
あれこれとAIを非難する前に、
まずは自分のシステムのフォワード実績を見せてみなさい
と、言いたいですね。
それでいて、シンギュラーコアFXの販売価格は198,000円。
高すぎますね。(苦笑)
個人的には、これだけの値段の価値のあるEAだとは思えません。
引き続き、FXトレード研究会(FTK)で取り上げてほしい
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