Master Piece FX(マスターピースFX)【検証と管理人評価】
商材概要
商材タイトル:Master Piece FX(マスターピースFX)
販売元:クロスリテイリング株式会社、松野有希、TAMURA
驚異の数値!自動売買EA Master Piece FX(マスターピースFX)
FX情報商材業界でトップクラスのシェアを誇り
次から次へと新商材を販売し続けるクロスリテイリング株式会社から
再び「検証の鬼」こと、TAMURA氏の監修する新商材が販売されました。
講師のTAMURA氏は、過去にもクロスリテイリング名義で
「ワンミニFX」「ジーニアス・ブレインFX」という商材を手掛けています。
同社のプロフィールによれば、TAMURA氏は2003年からトレードをはじめ、
今年で17年のトレード経験と、検証や研究を行ってきたとのこと。
世界屈指のトレーダーが集まる米国FXDDのトレーダーランキングで、
世界5位、日本人1位の実績を持っていると謳われていることでも有名です。
このFXDDの運用ランキングは、約7000人が登録するもので、
その中で5位を獲得したということは素直に凄いことではありますが、
ランキングの集計期間等の詳細については不明です。
このようなランキングは、1カ月単位から1年単位のものだと考えられますが、
この際に運用されていたロジックは、ナンピン型のEAだった模様。
ナンピン型のEAであれば、1カ月から1年という一時的な期間なら
運良くランキング上位に食い込むことは、そんなに難しいことではないかもしれません。
ただ、ナンピン型のEAは、
長期的な運用では、どこかで大きなドローダウンを発生させてしまったり、
そのほとんどがどこかで破滅してしまうのが実情です。
このトレーダーランキングの実績で、「〇年連続」という冠が付いていないのも、
一時的なものだったということを、暗に示しているのではないかと想像できます。
そして、過去に販売していた「ワンミニFX」という商材も、ナンピン手法のものでした。
しかし、今回の「マスターピースFX」は
15年間負けなし、勝率97.18%、最大連勝341回、100万円から48億円と、
いかにもナンピン型EA臭が漂うものとなっているのですが、
なんと最大ドローダウンは3.46%とのこと。
ナンピン型のEAは、この最大ドローダウンの数値が異常に大きいことが特徴です。
正直、信じられない程の数値となっているマスターピースFX。
以下より、細かい内容の方を検証していきたいと思います。
Master Piece FX(マスターピースFX)には、売り買い別々のロジックが組み込まれている
マスターピースFXは、ユーロドル専用の、15分足推奨自動売買EAとなっています。
ロジックは、基本的には、押し目買い、戻り売りといった、
トレンドフォローベースとなっているようです。
特徴としては、売りと買いでロジックが異なっているとのことで、
おそらくパラメータ等の数値に変化を与えているものでしょう。
テクニカルの本質としては、売りも買いも、基本ロジックに基づくはずですが、
その中で相場の上昇と下落の違いの特徴はと言えば、それは速度感と考えられます。
その為、基本的なロジックは同じベースに基づいているものの、
ロジック構成要素の各種パラメーター等の数値に、変化を持たせていると想像できます。
そして、売り専用のロジックでは、日本時間の早朝のタイミングのみでトレード、
買い専用のロジックは、
日本時間の朝からお昼過ぎまでのトレードとなっているとのこと。
損切りの設定に関しては、
チャートが動くたびに損切りラインが自動で調整されていくようになっており、
一定期間ポジションを持っていれば、自動で損切りされる仕組みになっているそうです。
この、「一定の期間」については、はっきりとは明かされていませんが、
週またぎでのポジションは持越しは原則行わないようになっているとのこと。
そして、マスターピースFXはこのような条件下の中、
15年間の勝率が97%以上というのは、信じられない程、優れた数値です。
このレベルの勝率のEAは、
その殆どが損切りをしない(損切り設定がとんでもなく広い)ものばかりです。
そして、このシステムでは複数ポジションを取ることもあるようで、
ここでも、売りは最大2ポジション、買いでは最大3ポジション
といった差があるようです。
最大5ポジション同時に持つこともあるということですので、
両建てもするシステムとなっています。
両建てをするということは、
「含み損を相殺して出されている数値」かとも考えましたが、それも違いそうです。
理由は、モンテカルロ分析という取引履歴の順番をランダムに入れ替えた上での、
ドローダウン率も3.4%からさほど変わらないものとなっているというのです。
両建てで片方の含み損を、もう片方の含み益でカバーした場合、
その両者では損益は相殺できますが、
これをモンテカルロ分析でランダム検証した場合には、
ドローダウンはどうしても上がってしまいます。
それでも、3.4%のドローダウンを出せているということは、
そうした両建て相殺はしていないということになるわけです。
セールスレターから読み取った疑念
失礼な発言になりますが、今回のマスターピースFXは
正直クロスリテイリング社の販売する商材では珍しく、公開されている情報には、
ほとんどツッコみどころがありません。
勝率97.18%、最大連勝341、平均連勝58、最大連敗6、
最大ドローダウン3.46%、プロフィットファクター2.18、
そしてシステムの品質を表すとされるSQNスコアは驚異の20.98。
このSQNスコアは、3を超えれば優秀と言われるもので、
7.0を超えるものは聖杯とまでも言われるものです。
それが20越えとなると、もはや信じられない数値で、
これまで多くのEAの検証結果を見てきた中でも初めてのもので、
まるで手品でも見たかのような、衝撃的な数値です。
私は裁量トレーダーで、EAに関しては否定的な立場ですが、
流石にこれらの数値を並べられたら、実際の運用結果が気になってしまいます。
あくまでもEAは、過去のデータから作られるものであり、
それが未来の運用に対して同じ結果になるといったものではありません。
どんなに優れたEAであっても、注意しなくてはいけないのがカーブフィッティング。
カーブフィッティングとは、
システムを過去のデータに合うよう過剰に最適化させることです。
しかし、ここまでの数値は、どれほどの過剰な調整を行ったとしても、
並大抵のレベルで導き出せる数値ではありませんし。
私には想像すらできないレベルです。
それくらい凄い数値です。
このシステムが、今後の未来でも稼いでいけるかという話は、別の論点になりますが、
例え、過去のデータからでもこれだけの数値を導き出したことは、
それ自体が単純に凄いことです。
正直なところ、「嘘だろ」と疑ってしまうレベル。
そして、公開されているこのデータが、過去の検証データだと勝手な想像をしながら
ランディングページを読んでいたのですが、はっきりとこれが“過去検証データ”なのか
“実際の運用データ”なのかの記載は、どこにもありません。
ここが明確になっているかどうかは非常に重要です。
常識的に考えて、FX歴17年の開発者のシステムということであれば、
15年というデータは過去検証であると考えられますが、
ランディングページには、そうではなさそうな文面が見られます。
それは特典1の「アップデート権」についての説明文にあります。
「これまでの15年間、一度もアップデートをする必要はなく、
勝率97.18%の数値を叩き出したEAです。」
この文面からは、実際の相場でEAを稼働していたと受け取れる内容になっています。
過去15年間のデータで検証したものであれば、
このような表現をすることはないですよね。
EAは本来、過去のデータから作り出させるもので、
アップデートを重ねに重ね、完成するものです。
完成したもので、15年間分の検証を行い、このデータが導かれたものなら、
多国語を翻訳ソフトで翻訳したものでもない限り、
このような文面にはなりません。
この部分を問うた際に、
「完成形を15年間のデータで検証した結果、
このデータが出たから15年間アップデートする必要がない
というのことに偽りはない」
なんて言われませんよね。
ランディングページ全体では、過去検証データなのか実際の運用データなのか、
はたまたそれがリアルトレードなのかデモトレードなのか、
はっきりとした言葉では公表されていませんが、
この文面からだと、リアルかデモかは不明ではあるものの、
実際の運用データと公言していると同等です。
そうであれば、なお凄いものであり、これはまさに神業レベルのシステムと言えます。
くどいようですが、あまりにも凄すぎて疑念を抱くほどです。
更に、ここまで凄いシステムであれば、より一層疑問に思う部分がもう一点。
私が感じる疑問というのは、ランディングページで公開されているレポートです。
リアルにこれだけの結果を叩きだせているのであれば
システムの有効性を証明するためにもすべてのレポートを公開すればよいものの、
何故かレポートの各種情報が伏せられています。
これはランディングページ中で、各種数値の証拠画像として公開されている、
あるツールを使ったと思われる画像キャプチャです。
この画像を見る限り、「Quant Analyzer」という
バックテストを行うツールのものだと思われます。
・QuantAnalyzer | StrategyQuant
このツールでは、実際のトレードデータや、デモトレードデータ、
そしてEAの検証など、様々なことが行えるツールとなっています。
そして、マスターピースFXの先ほどのレポート画像は、その検証結果の画面であり、
各種データ部分にモザイクがかけられ隠されてしまっています。
Quant Analyzerの各種項目は以下の通り。
#TOTAL PROFIT : 最終損益
PROFIT IN MONEY : 損益金額
YEARLY AVG PROFIT:年間獲得利益(pips)
YEARLY AVG % RETURN : 平均利回り
CAGR: 年平均成長率
#OF TRADES : トレード回数
SHARPE RATIO : シャープレシオ
PROFIT FACTOR : PF(プロフィットファクター)
RETURN / DD RATIO : リスクリターン率
WINNING PERCENTAGE : 勝率
DRAWDOWN : ドローダウン
% DRAWDOWN : ドローダウン率
DAILY AVG PROFIT : 1日あたりの平均利益(pips)
MONTHLY AVG PROFIT : 月あたりの平均利益(pips)
AVERAGE TRADE : トレードあたりの平均獲得pips
ANNUAL % / MAX DD % : 1年のドローダウン / 最大ドローダウン
R EXPECTANCY : R期待値
R EXPECTANCY SCORE: R期待値スコア
STR QUALITY NUMBER: STR数?
SQN SCORE: システム品質スコア(System Quality Number)
販売者サイドとしては、どれも公表することにメリットはあっても、
デメリットはないような項目ばかりです。
この情報でロジックがバレるわけでもありませんし、
ましてや、わざわざモザイク処理までする必要はないものだと思うのです。
各部分の説明のために、紛らわしさを防ぐために他を伏せているのなら、
説明がない「#OF TRADES : トレード回数」も他と同様に伏せるはずです。
・実際の運用データかのような言い回し
・公表することがメリットしかないはずの部分にモザイク
全体的にはツッコミどころはありませんが、
強いて言うならば、この2点に関して引っ掛かります。
これほどまでの謳い文句ですから、
是非とも信ぴょう性の高いデータを開示してほしいものです。
なにしろ、298000円といったかなりの高額EAですからね…。
情報が不透明な中で、簡単に決断できるような手軽な商材ではありません。
さらに言えば、これだけの情報で購入に踏み切ることはギャンブル感があります。
上げ足を取るようなことを長々と話してしまいましたが、
本当に公開されているデータが、デモトレードであれ、過去検証データであれ、
マスターピースFXが叩き出しているとされるデータが
単純に凄いということには変わりはありません。
その反面、未来の相場でこれらのデータと同じように稼げる
といった保証があるわけでもないですし、
TAMURA氏の過去オファーの評判なども踏まえて検討すると
現時点での情報量では、このシステムに過度な期待は禁物かなと。
今回、検証・評価した内容は以上になりますが、
今後、新たな情報が入った際には、また報告していきたいと思います。
引き続き、FXトレード研究会(FTK)で取り上げてほしい
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