FX投資詐欺容疑、自称トレーダー逮捕 被害4億円か
最近、増加しているFX投資詐欺
みなさんこんにちは。
FTK管理人のキャプテンです。
今回はいつもと趣向を変えて、皆さんも最近2、3件耳にしたことがあるであろう、
FX投資詐欺に関する警鐘を鳴らしたいと思います。
どうも最近は、日本でもこのような事件が増えているようですが、
数は少ないもののまともなファンドもありますし、
詐欺の手口と、まともな投資案件の見分け方含めて、
皆様にお伝えできれば、幸いです。
今回、メインで取り上げるのは、2020年10月に公になった
20代の若者によるFX詐欺を取り上げます。
FX投資詐欺の疑いで7人逮捕が逮捕されたもので、
合計700人の人から計2億円超だまし取った
という疑いが持たれているようです。
外国為替証拠金取引(FX)投資名目で現金をだまし取ったとして、大阪府警は19日、大阪市福島区の職業不詳、庭瀬翔太容疑者(28)ら23~30歳の男女7人を詐欺などの疑いで逮捕した。少なくとも約700人から計2億円をだまし取っていたとみて裏付けを進める。
逮捕容疑は共謀して4~5月、岐阜県の30代男性に「FXの自動売買システムのモニターに当選した」「必ずもうかる」などと電話で架空の投資話を持ちかけ、現金約130万円をだまし取ったなどとされる。府警は7人の認否を明らかにしていない。
府警捜査2課によると、庭瀬容疑者らは、取引で使用するスマートフォンのアプリを加工して、顧客に利益が出ているように偽装していたという。実際に取引は行われていなかった。府警は投資に興味のある人を標的にしていたとみて調べている。
引用元・FX投資詐欺容疑、自称トレーダー逮捕 被害4億円か – 日本経済新聞
そして、主犯とされている庭瀬翔太容疑者ですが、この方のようです。
さて、ここでこの事件の要旨をまとめてみましょう。
①被害額は2億~4億
②被害者は690人 ※2億円とすると1件当たりの被害は28.9万円
③犯人は二十代の若者二人を中心とする6人のグループ
④顧客名簿を用いてテレセールス
⑤事務所を構えていた
⑥販売物としては、FXの自動売買システム(EA)
⑦クレジットカードで入金か、指定口座に振込み
⑧実際にトレードはしておらずトレード履歴は捏造
となります。
別の投資商材のレビューの際にもお伝えしたことがありますが、
私自身にも日々さまざまな投資案件が集まってきます。
ほとんどが、詐欺ではないにせよ投資対象としては不十分であったり、
エヴィデンスの提出を求めるとそれっきりになったりしています。苦笑
実際にFXや投資の詐欺で使われる手口はどれも同じですので、
まずはその手口をご紹介します。
投資詐欺の王道はポンジスキーム
今回この事件のケースにおいて配当が出資者に支払われていたどうかは
定かではありませんが、FXにせよ、株にせよ、仮想通貨にせよ、
投資系の詐欺の王道はポンジスキームと言われるものが大半です。
投資系の詐欺で一番多いものは月利が10%を超えるなど、
通常ありえないほどの高利回りを謳うものです。
そして立ち上げ当初はそれを実現させています。
果たして、どのような仕組みで月利10%もの高配当を実現するのでしょうか?
分かりやすくするために順を追って説明させていただきます。
①月利10%の魅力に惹かれたAさんは100万円を投資する
②1ヶ月後、詐欺師は実際には投資などはしていないにも関わらず、
Aさんからもらった100万円を原資に100万円の10%にあたる10万円を
Aさんに投資の利益として分配する。
③Aさんは10%の利益が実現したので、この投資が本物だと信じ込み、
Aさん自身の出資額をあげたり、Bさんにもこの投資をすすめた結果、
Bさんも同様に100万円を投資する。
(詐欺師の手元にはAさんからの90万と、Bさんからの100万で190万円集まっている。)
④詐欺師は、実際、投資はしていないにも関わらず、
また一か月後にAさんに10万円(累計20万)、Bさんに10万円の利益を分配する。
この時点で詐欺師の手元にはまだ180万円残っています。
⑤③と④を繰り返す事によって、詐欺師の手元にはどんどんお金が集まってきます。
⑥詐欺師はある程度の金額が集まった時点で突然蒸発します。
このようにして、投資の名目でお金を集めておきながら実際は投資運用はせずに、
両立として分配するというものが基本的なポンジスキームです。
特に現在の日本のような資産形成がしづらい環境だと、
少しの利益でも大喜びしてしまい、完全に信じ込んでしまうのは、よくわかります。
投資詐欺に騙されないために
さて、では、どうしたら投資詐欺に騙されないで済むのでしょうか?
今回の事件をもとに詳細を解説させて頂きたいと思います
今回の事件の要旨としては、
①被害額は2億~4億
②被害者は690人 ※2億円とすると1件当たりの被害は28.9万円
③犯人は二十代の若者二人を中心とする6人のグループ
④顧客名簿を用いてテレセールス
⑤事務所を構えていた
⑥販売物としては、FXの自動売買システム(EA)
⑦クレジットカードで入金か、指定口座に振込み
⑧実際にトレードはしておらずトレード履歴は捏造
となっています。
まず①と②の被害額ですが、約30万ほどとなっていますが、これに関しては、
トレードシステムの代金としては相場に近いものがあり、
これだけだとなかなか判断が難しいです。
ただし、⑥販売物としては、FXの自動売買システム(EA)にあるように、EAの場合、
年間数パーセントの利益を上げることができる優秀なEAは存在しますが、
10%以上の利回りを年間を通じてあげれるシステムソフトはないと思ってください。
また、 誰かがトレードする場合はブローカーのプロップトレーダーなのか
契約トレーナーなのかその辺りの確認が必要です。
ただ、基本的にはトレーダーが誰かということに関しては、
まともな投資会社でも公開はしませんので、
それを聞いても答えは返ってこないのか普通です。
③の犯人は二十代の若者二人を中心とする6人のグループに関してですが、
やはり20代の若者が投資を勧めるのは無理があると思います。
やはりせめて40代以上の社会経験豊富な方の話に耳を傾けるべきでしょう。
④の顧客名簿を用いてテレセールスですが、 テレセールス自体を否定はしませんが、
自分の知り合いではない人の話はまずは疑ってかかるべきだと思います。
最後に、⑧の実際にトレードはしておらずトレード履歴は捏造という部分ですが、
実際にトレードされている方であればそれが捏造かどうかは
よくよく見るとわかるはずです。
僕の商材レビューでも度々指摘させて頂いておりますが、某大手情報商材会社のように
一見本物に見えるトレード履歴であっても、スワップ履歴がないなど、
おかしな点はあります。
トレード履歴のチェックポイントとしては、
・ 時間とその時のレートが合っているか?
・スワップ履歴が計算されているか?
・書体やフォントが MetaTrader などと一緒か?
・画像などではなく、トレードソフトの生データか?
などに注意してみると、かなりの場合その取れる利益が捏造だったと言えるはずです。
いずれにしても本物の投資案件かどうかを見極めるには、
・誰がその案件を持ってきたのか?
・その案件の利益の出る仕組みはどうなっているのか?
・しっかりとしたエビデンスがあるのか?
・そして、どんなリスクがあるのか?
少なくとも、これらの点について、よくよく検証してみた上で決めるのが
何より騙されない秘訣だと思います。
それでは今回は終わりにさせていただきたいと思います。
また、引き続き、FXトレード研究会(FTK)で取り上げてほしい
題材(テーマ)などのリクエストも受け付けております。
ありがとうございました。
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