NDD方式とDD方式の違いについて
国内はDD方式、海外はNDD方式が主流
こんにちは。FTK管理人の藤田です。
いつも当ブログをご覧いただきありがとうございます。
これからFXを始めようとお考えの方や
始めたばかりで何もわからないという方のために
今回は各FX業者で採用されている
NDD方式とDD方式の違いについて検証してみたいと思います。
まず初めにNDD・DDの正式名称をお伝えしておくと
前者は「No Dealing Desk」、後者は「Dealing Desk」となります。
それぞれの違いについては口述しますが、
先に結論からお伝えしておくと、国内FXでは主にDD方式を
海外FXではNDD方式を採用しているところが殆どだということ。
DD方式の国内FX会社が大多数を占める中
最近メディアで頻繁に露出しているブローカーの中には
NDD方式を採用しているところも一部存在しております。
我々トレーダー側としてはより安全に
そして透明性の高いブローカーと取引をすることで
精神的にも大きな安心感を得られるわけですが、
長期間の実践において最も重要となる
資金管理の徹底という意味でも
取引方法の違いを明確にしておく必要がありますよね。
2023年現在では国内外問わず
100社を超えるFX会社が存在しており
各社で魅力的なサービスを展開しています。
海外FX会社の中には「キャンペーン」と謳って
口座開設時に数千円から数万円程度の
ボーナス特典を付与するケースも見られます。
特典内容はピンキリですが、
あくまでもサービスの一環という位置付けですので
実践する上で自身の使い勝手の良いところを探すとなると
相当な労力を費やしてしまうかもしれません。
NDD方式・DD方式もその一つと考えられるので
それぞれの方式を採用している根拠はもちろん、
メリット・デメリットについても正確に理解しておくべきです。
NDD方式とDD方式の違いを知ることで
ご自身に合ったブローカー選びを行う上での
判断材料になり得ることは間違いありませんので、
この機会に知識として身につけてもらえればと思います。
NDD方式はDD方式より優れている?
NDD方式とDD方式の違いとして考えられるのは
・約定時にブローカーの介入が入るか否か
・それによる透明性の度合い
この辺りではないでしょうか。
トレーダーが注文を入れた際に
NDD方式では直接インターバンク市場に流され
即座に約定されますが、国内FXで主流のDD方式では
トレーダーとインターバンク市場の間に
ブローカーが仲介役として介入する取引方法になります。
インターバンク市場は「電子取引所」とも称され
個人トレーダーや銀行・投資ファンドといった
金融機関からの注文が集まる市場のことを指すわけですが、
インターバンクに直接注文が流れるNDD方式と
約定前にブローカーが介入するDD方式とで
透明性の高さという点でどちらに軍配が上がるか
既にお察しの方も少なくないでしょう。
そうです。
DD方式よりもNDD方式の方が
圧倒的に透明性が高いということになります。
これは国内FXと海外FXにおける
収益性の違いにも大きく関わってくるわけですが、
前者はトレーダーの注文操作によって利益を得ており
後者は主にスプレッドを収益源としているのです。
即座に注文を約定させることでトレーダー間での取引を活発にし
スプレッドを少しでも多く発生させるということが
海外FX会社にとっての収益に繋がるという理由から、
NDD方式を採用する方が効率が良いというわけです。
もちろんトレーダー側からしても
透明性の高い海外ブローカーを利用する方が安全なので
そういう意味では、双方でWin-Winの関係が成り立つと言えます。
一方の国内FXで主流のDD方式は
トレーダーの注文操作が収益に直結するので、最悪の場合
「トレーダーの注文を流さない」
「トレーダーに不利になる価格で注文を通す」
というケースも少なくありません。
そういう点においては
ご自身の出した注文が確実に通っているか不明なので、
不透明な状況になっている可能性も否定できません。
加えてDD方式はスプレッドを収益源としないため
海外FXとは異なり、スプレッドの狭さを武器にして
集客することができるようになります。
現状国内トレーダーの多くが
スプレッドをブローカー選びの基準にしておりますので、
国内FXの多くがDD方式を採用するのも納得といえば納得です。
海外FXのNDD方式にも違いがある
ある一定の透明性が担保され
安全にトレードできるNDD方式ですが、
海外FX業者でも「ECN取引」「STP取引」いう
2つの違いについても触れておきましょう。
1つ目に挙げたECN取引については
先ほどお伝えしたことと同様にはなりますが、
トレーダー側の注文がブローカーを介さずに
インターバンク市場へと直接流れるものになります。
インターバンク市場へ流れたトレーダーの注文は
別のトレーダーや金融機関から出された注文と
自動的にマッチングされるので、極めて透明性が高いです。
一方のSTP取引については
トレーダーの注文に対してブローカーが介入します。
こう聞くとDD方式と同じじゃないかと感じるかも知れませんが
DD方式とは異なり、こちらはあくまでも
ブローカー側が注文のマッチングを担うだけなので
注文を操作される可能性はゼロに等しいのです。
その代わりSTP方式を採用するFX会社では
「マッチングの手数料」という名目でECN取引よりも
スプレッドがやや高めに設定されておりますので、
その点は事前に理解しておく必要がありますね。
NDD方式とDD方式のメリット・デメリットとは
NDD方式とDD方式の違いについて
簡単に説明させていただきましたが、
ここからはそれぞれが抱えるメリットや
デメリットについても触れておきたいと思います。
NDD方式におけるメリットは
・約定率が高くスリッページが起こりにくい
・人為的な操作が入らないため透明性が高い
・スキャルピングや自動売買が可能
反対にデメリットを挙げるとするならば
先述したように、国内FXと比較して
スプレッドが広くなってしまうことぐらいでしょうか。
メリットについてはこれまで述べてきた通りなので
割愛させてもらいますが、短時間で連続した注文に対応できず
損失リスクもあるため、DD方式を採用する国内FXでは
スキャルピング自体禁止されているところがほとんどです。
むしろトレードの回数が増えれば
その分スプレッドによる収益も増すことになるので、
海外FX会社にとってスキャルピングは
収益を向上させる上で欠かせない注文方法なのです。
また自動売買の中には
スキャルピングを行うものもありますが、
海外FXではスキャルピングそのものが許可されており
結果的に自動売買もOKという理屈になるわけです。
では、DD方式のメリットを挙げると
・スプレッドが狭い
・スプレッドの変動が比較的安定している
・プラススワップを得られる可能性が高まる
こちらも先述したように
DD方式を採用しているところでは
注文操作により収益を出すケースが大半なので、
NDD方式の会社よりも狭いスプレッドで勝負できます。
加えて実際の相場状況によって
スプレッド幅が左右されるNDD方式と異なり、
DD方式ではブローカー側が注文を抱え込むことで
数値を決めることが可能になります。
そのため、スプレッドを固定する
ブローカーも一定数存在するというわけなのです。
スワップポイントについても同様で
ブローカー側がスワップで利益を得るわけではないので
NDD方式よりも高く設定することが可能になるのです。
特に中長期でポジションを保有してトレードを行う際には
スワップポイントの存在も決して無視できませんので、
DD方式のFX会社を利用する上でのメリットと言えるでしょう。
デメリットとしてはNDD方式のメリットの逆で
・約定率が低く不透明なケースが少なくない
・約定拒否されるリスクを一定数はらんでいる
・スキャルピングや自動売買ができない
とこのような感じになります。
メリット・デメリットを一通り理解したところで
どの点を魅力に感じたり不安に感じるか
人によって解釈の仕方は異なりますが、
不透明な状態で実践を繰り返すというのは
個人的にはあまりおすすめできません。
とはいえDD方式を採用している国内FXにも
利用する上でのメリットと感じられる部分は確かにあるので、
一概にどちらが優れているかを断言するのは困難です。
最終的な判断を下すのは実践者本人ではありますが、
個人的には享受できるメリットが多いDD方式の方が
安全面を担保できた状態でトレードに専念できるのではないかと考えます。
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